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怪獣の女王

数々の強力な超魔獣を倒す天使

そしてついに最強の魔獣との戦いが始まる

世界の命運を決める最後の戦い!

滅びの運命か、天使の救済か

さあ、運命が絡み合う輪舞を始めよう

「来たぞ!東京!」

「来ちゃった・・・東京・・・」

 テンションの高い天使についていけない。

「ぼー!」

 天使の足元には小さくなったアンキロサウルス型聖獣・・・キロオも両手をあげてはしゃいでいる。

 戦闘中はあんなにのんきだったのに、こんなときばかりはしゃぎやがって・・・。

「ここに女王がいる。そして女王を倒すのがぼくの使命・・・」

「二十年ぐらい戦い続けてるような言い方だけど、天使さんが地上に来て10日も経ってないだろ・・・」

 この10日間色んなことがあった。

 超魔獣デス・デヴォルグ、ハーガ・ハーグ、ラングレンド・バルグレルラ、ガンバルド・ゼンランド、さらにあの最強とうたわれたアーゼナルス・ガンダルヴァス・エグドナルまで倒した。

 10日間の偉業だけで、人類の失われた20年を回収してお釣りがくる。

「女王・・・最強の魔獣・・・」

「・・・」

 さすがの天使も緊張しているようだ。

 ただの人間である私はもう帰りたい。

「神が間違えて地上に堕とした卵から産まれた終末の獣・・・」

「ちょっと待て。」

 初耳の情報が入って来た。

「魔獣の女王って、そっちの責任で地上に現れたの?」

「なぜそれを!?」

 天使が目を丸くする。

「自分で言ってたよ!?」

 神が間違えて堕としたとかなんとか。

「バレてしまっては仕方ない・・・」

 天使が拳を作る。

「まさか・・・」

 事実を知った者を消すとか言い出すのだろうか?

「ここまで一緒に戦ってきたじゃない!」

 主にこちらが担当していたのは、料理や洗濯などの身の回りの世話だが。

「・・・」

 無言でこちらをみる天使。

「内緒ですよ。」

 拳にはーっと息を吐きながら可愛く言ってきた。

「怖えよ!天使!」

「大丈夫大丈夫・・・さあ!女王を倒しにいこう!」

「はいはい。」

 もうこうなったらヤケだ。

 女王だろうがなんだろうが最後まで付き合ってやる!

「KISYAAAAAAAAAAAAAAA!」

 やっぱりやめとこうかな。

 全身が震えるような声がした。

 本能が近づくなと告げる声。

 魔獣の女王。

 姿を見たことも、声を聞いたこともないのに、それが絶望を運ぶ声だと理解できる。

 怖い。

 これが本能。

「落ち着いてノゾミ。」

 震えるこっちと対照的に天使は堂々と立っている。

「君のことはぼくが守るから。」

「天使さん・・・」

 その言葉に少しだけ体が緩む。

「いけ!キロオ!ら~~~~~~~~~!」

 天使が歌う。

 すると天使の足元にいるキロオが巨大に

「うん?あああああああああああああああああ!」

 なる過程で踏み潰されそうになり、思わず逃げ出した。

「ノゾミ大丈夫!?」

「死にかけたよ!」

 守ってくれるどころか、命の危機だった。

「おのれ!女王!」

「今のところ女王は悪くねえよ!」

 さすがの言いがかりに、女王を思わず擁護する。

「キロオ!絶対に女王をゆるすな!いけ!」

 キロオはぼけーっとしている。

「ぼけっとするな!」

 天使がキロオを注意する。

「KISYAAAAAAAAAAAAAAA!」

 そんなやり取りを割るように、女王の叫び声と共に破壊光線がキロオに襲い掛かった。

「ボォオッ!」

 その一撃を受けたキロオの巨体が揺らいだ。

「キロオが!?」

 第一世代の一撃を受けても揺らがず、天使の一撃ぐらいしかまともにダメージが入らなかったキロオが揺らぐ。

 どうやら女王の破壊光線は天使のパンチと同等かそれ以上の威力があるようだ。

 隣にいる小柄な少女を見て思う。

 最強の魔獣である魔獣の女王と同程度なのか、この天使のパンチは。

「あれが女王・・・」

 光線が飛んできた方を見ると、そこに魔獣の女王がいた。

 女王は奇妙な姿だ。

 大きさは第一世代とそれほど変わらない。

 一つの目に、虫のような顔、蝙蝠のような翼、虫のような不自然に長い手足がついている。

 だというのに、その姿は人型だ。

 魔獣と呼んでよいのかも怪しい奇妙な姿。

 怪物。

「ボォオッ!」

 さすがのキロオも攻撃されては怒りをあらわにするのか、女王に対して威嚇のような声を出す。

 女王はにやりと笑うと、翼を広げて空へと舞い上がった。

「飛べ!キロオ!」

「ぼぉ・・・」

「いやどう見ても飛べないだろ!」

 天使の無茶ぶり、困るキロオ。

 女王が空で口を大きく開く。

 その口の奥から、なにやらエネルギーの光のようなものが見えた。

「破壊光線を撃つ気か!」

「っ・・・」

 ここから破壊光線を放たれたら、こちらもまともに破壊光線を受けることになる。

「・・・仕方ないか。」

「天使さん?」

 天使が前に出る。

「ノゾミ、今までありがとう。」

「え?」

 天使が翼を大きく広げる。

 天使には翼がある。つまり飛べるのだろう。

「まさか・・・」

 一人で行くつもりなのだろうか?

「祈りの力は魔獣を呪いを払う・・・例え・・・この命が尽きようとも!」

「天使さん!」

 羽ばたく天使。

 その天使の手がキロオの下に。

「え?」

 そしてキロオを持ち上げる。

「ぼぉ?」

「いっけええええええええええええええええええええええ!」

 そして女王に向けて投げつけた。

「えええええええええええええええええええええええええ!?」

「KISYAAAAAAAAAAAAAAA!」

 女王も焦って破壊光線をキロオに向けて放つ。

「ぼぉ!」

 キロオは体をひねって装甲を女王に向ける。

 女王の破壊光線がキロオの装甲に直撃、しかしキロオの勢いは止まらない。

 キロオが破壊光線を切り裂いて、女王へと直撃した。

「ぼぉっ!」

 そのまま女王を組み伏せる姿勢で落下する。 

 ドォォォォオンと巨大な音がして、地面が揺れる。

 キロオの超重量に押しつぶされた女王はピクリとも動かない。

「・・・」

 あっさりとした死。

 人間の世界を滅ぼした魔獣は、こうして最後を迎えた。


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