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アラフォー冒険者、娘を持つ

「……おじちゃん、だれ?」


 目覚めたサーリャがむっくりと起き上がり俺を見た第一声がそれだった。


 そりゃそうだ、目覚めたら見知らぬ男がいるんだからな、戸惑うのも無理はない。


「えーと、俺は……、君のお父さんの友達だ」


「ともだち……? パパの?」


「そう! お父さんに頼まれて君の事を見てくれ、と言われたんだ」


 嘘は言ってない、頼むて手紙に書かれていたんだから。


「そーなんだ……、私サーリャて言います」


「俺はレイルと言うんだ、よろしくな」


「ん!」


 俺はサーリャと握手した。


 とりあえず俺はサーリャを背負って外に出た。


「ん、まぶしい……」


「外に出るのは久しぶりだよな?」


「うん、ずっとベッドにいたから……」


「体調は大丈夫か?」


「うん、凄く軽い……」


 俺達は城の中に入っていった。


「サーリャ、自分の部屋はわかるか?」


「お部屋……、多分あっち」


 指差した方へと向かい俺は部屋の前に来て扉を開けた。


 そこは確かに幼い女の子の部屋らしく可愛らしい装飾がされていた。


 ……あれ? 確か長年放置されていた筈だが、この部屋だけは生活感がある。


 他の部屋には家具は置いてないがこの部屋には一式ある。


 サーリャを降ろすとヨロヨロと歩きながらベッドに座った。


 そういえばずっと寝たきりだったから食事もしてないのか。


「サーリャ、お腹は空いてないか?」


「ん、空いてる……」


「じゃあパンでも食べるか?」


「食べる!」


 俺は持ってきたパンを半分にしてサーリャにあげた。


 サーリャはパクリと食べてモグモグとしている。


「美味しい! 久しぶりに食べた!」


 そう言ってニッコリ笑うサーリャ。


(え、笑顔が眩しい……)


 こんな純粋な笑顔を見るなんて久しぶりだ。


 子供を持つ、てこんなに暖かい気持ちになるんだな……。

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