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アラフォー冒険者、区切りを打つ

新作です、よろしくお願いします。

 若い頃、後世に残る『英雄』に憧れていた。


 そんな夢を持って10代で冒険者ギルドの門を叩いた。


 そして、すぐに現実を思い知り自分が英雄になれる素質がない事を理解した。


 そこからは無難に生き、なるべく目立たず命の危険の無い身の丈にあった依頼を受けていた。


 おかげでもうすぐ40歳になるこの年まで大きな怪我もなく生きてこれた。


 そろそろ夢から覚めても良い頃じゃないだろうか。


 地に足をつけても良い頃だろう。


 その為の資金も貯まった。


 俺は長年ぶら下がってきた冒険者稼業に区切りをつける事にした。



「えっ!? 冒険者を辞めるのか?」


「あぁ、もう40だしな体力的にしんどくなってきたからな、ギルドに辞職届を出してきた」


 いつもの飲み屋でマスターに今日ギルドを辞めた事を報告した。


「そうか……、約20年か、最初は不味そうに酒を飲んでいた若造がもう40になるんだな、時が経つのは早いもんだ」


 マスターとは冒険者を始めた頃からの付き合いだ、色々相談や愚痴を聞いてもらっている心が許せる関係だ。


「長い間、よくしがみついていたよ。 我ながら諦めが悪いと思うよ」


「いやいや、人間平穏無事が一番だ。 それで、これからどうするんだ?」


「畑を耕しながらのんびり暮らすさ、この歳だから結婚も出来るかどうか微妙だしな」


「まぁお前の人生はお前の物だ。 それで満足なら他人がとやかく言う事は無いさ」


 そう言ってマスターは労ってくれた。


 俺レイル・アルカード39歳はこの日、冒険者から足を洗い第二の人生を踏み出そうとしていた。


 そして、1週間後……、俺は何故か街から離れた古びた城にいた。


 俺はこの城を買ってしまったのだ。



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