表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/8

もう二度とないと思っていたトキメキ4

「えっと、黒澤、さん。だよね?」


グイッと女子の顔が近くに来ると、その、なんだ。体に悪いので仰け反りながら、距離をとる。


「そうです。高井戸翔(たかいど かける)君だよね?ねぇ、たーすーけーてー!!」



距離を取ったぶん詰めてくる。サッカーならいいディフェンダーになれる。

しかも、耳元で大声を出されるから、キーンとなって耳を抑える。


大丈夫、まだ舞える。


「君はそんなこと言う人じゃないと思ってたし、なによりなんで俺」


これみよがしに耳を抑えながら、邪険にしつつ尋ねる。


「何があっても私に損失がなさそうだから」


ケロリと言ってのける。その眼に悪意がない。

おい、コノヤロウ。いつもの面は作り物だったか。

なんだか、ショックすら受けない。


どこかで人はこんなものだと理解出来ていたからかもしれない。

うん、やっぱり人付き合いは無理だ。


「君の事なんてどうでも良くって」


良くない。箱を掴むような仕草をして、その箱を乱暴に後ろに放り投げる。

それ、俺の尊厳だったりしない?大丈夫?

確信に変わった。


「私ね……」

「あ、え?自分語りはいる感じ?」


俺がなんの了承も、返事も何もしてないのに、相談相手みたいな体になって、しおらしく話し始めてしまった。


さすがに聞き直したけど、おおよそ教室で見ることの無いSSRな睨みつけを喰らう。

口をつぐんでしまった。なんというか迫力が怖い。

殴り合いとかなら勝てるんだろうけど、なんか、そういう類じゃない凄みを感じる。


「わ、た、し、ね!?」


首をすぼめ掌を向けて続けてくださいとジェスチャーで伝える。一言でも話そうものなら殴りかかってきそうだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ