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もう二度とないと思っていたトキメキ3

彼女、黒澤黒は有り体に言えば都合のいい人。


「ごめん、日誌さ、書いといてくれない?」

「うん、いいよ」


口元が酷く歪んだ顔の女生徒がそう言って仕事を投げても嫌な顔せずに結構めんどうだろうに、きっちりやってたり。


この前は体育の時だったか。授業が終わって、さて帰ろうかって時に先生すら少しも手伝わずに、道具のあと片付けをしていた。


その時の顔にイラつきは見えず、一生懸命だったのを覚えている。ただ、その時口元をモゴモゴさせていた気がする。飴でも舐めてたんだろうか。そうでもしないとやってられないよなあ。と遠目から見て手伝うはずもなくその場を去ったけど。


こんな感じのエピソードが一日に少なくとも1回は目にするんだから不憫だ。


見た目は悪くないんだけど、よく考えたら黒さんは友達が居ないんか。俺と一緒だー。ってやかましいわ。


一人ぼっちは、別の一人ぼっちと合わさってお友達とはならないから、一人ぼっちなのだ。


残念ならが、俺は多分卒業するまで彼女の不憫さを見守ることになるのだろう。


そういう意味で気になっていたんだが……。



「ねぇ、助けてくれないかなぁ!!」


静まり返った図書館にて、スポーツ雑誌を取り上げられてそう、大声で言ってきたのはくだんの人、黒澤黒だったのだ。

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