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魔宝石は美しい  作者: 角田有治
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01 異世界にいきますので特典を

ゆっくり投稿していきます。

 自己紹介を始めよう。俺の名前は阪東橋恭一朗ばんどうばしきょういちろう、愛称はバンで今年都内の大学に入学が決まったばかりの何の変哲も無い高校三年生。

 …の予定だった。道を歩いていて、突然何かが凄いスピードで体を横切ったと思った瞬間に、上半身が宙を舞っていなければいつも通りの日常のはずだった。


「で、ここって天国か何かですか?神様、でいいんですかね?」


「ええ、そう考えて頂けると助かります。バンさんでよろしいかしら?」


 はい。俺は目の前にいる神様と名乗る白いドレスのような格好の女性に、現在の俺の立ち位置というものを聞いていた。

 どうやら俺は、神様が間違って転送したドラゴンに突き飛ばされて死んだらしい…。

 納得できるか!


「なんとかならないんですか?神様でしょ?」


「はい、一応出来ます。しかし、生き返るとなるとあなたは体が真っ二つになっているので、戻ったとしてもすぐにここに戻ってきてしまいますよ?」


「え?」


 え?今とんでもないこと言わなかった?もしかしてこれって積んでるんじゃ…


「あ、でも大丈夫な方法があります!それはですねー、パンパカパーン!別の世界で新たな肉体で生まれ変わると言うものです!バンさんの世界でいうところの転生モノですよ!」


「」


 びっくりした、まさかこんなマンガみたいな展開になるとは思いもよらなかった。

 後、テンションが違くない?こっちが素かな?

 でも転生か…それもいいかもないな、だってあのまま大学に通っていたとしても、普通に就職して普通に人生全うするだけのつまらない人間になっていたかもしれない。

 友人達との思い出もあるが、無理に言っても始まらないなら、人生一からやり直して良い思いをするのもありかもしれない。

 と言うより転生モノを知っているってことは他も知ってるんじゃ…。


「えっと、それじゃあ特典チートみたいなものも」


「ありますとも!何千年神やってると思ってるんですか!」


 そう言って神様はあまり無い胸を張って堂々と威張った。


「まず、みんな大好き“アイテムボックス”!上限無しでバンバン物が詰めます!それと言語理解と鑑定、私の知っている書物にはこの3つが大体ついています。」


 まさかの異世界欲張りセット!最悪この三つはほしいと思っていたのが一気に手に入るとは、後は剣やら魔法やら貰えたら完璧だ。


「あのーそれでですね、実はもう1つお願いがありまして、実は今から転生する“ライトハルト”で消滅しそうな魔法があるのですが、バンさんには魔法の使用者となって頂きたいのです!」


 こちらが提案するより先に神様から提案された!しかもめちゃくちゃチート感がある言い方!


「その魔法って?」


「その魔法は“魔宝石錬成”と呼ばれる魔宝石を作ることだけに特化された凄い魔法なのです!魔宝石は魔石と呼ばれる魔物が生む石を魔法により宝石に変える能力です。現在この力は使用者、後継者共に年々減っているため困っていたんです」


 …まさかの生産系スキルでした。

 いやむしろありじゃないか?いきなり剣や魔法使って魔王退治しろみたいな危険家業に足を突っ込まなくていいんだから、安全に楽できるならこっち方が絶対良い!

 それに、神様と言えど女性のそんな落ち込んだ顔見てると無理に断ることなんて出来ないよ。


「わかりました。その魔宝石錬成ってスキルでお願いします」


「本当ですか!」


「はい、ただし条件をいくつか。魔石をとる際に魔物を傷付けるなら精神を安定化させるスキルを、仮にその世界でMPみたいなものが存在しているなら消費を0に、それと錬成を100%成功するようにしてください」


 俺は全力で頭を下げて懇願した。身勝手かも知れないが、もし仮に異世界にいっても、要領悪く変な所で死ぬぐらいならこれぐらいわがまま言ってもいいだろう。


「はい!いいですよ、むしろ絶滅しかけている魔法を使って頂けるなら喜んでお願いしたいです!」


 話すたびにぐいぐい近付いてくる神様を落ち着かせて、俺は今から行く異世界の話を聞いた。

 どうやら今から行く“ライトハルト”は都市と田舎が極端に差があり、貴族や奴隷といった階級も存在しているという。

 お金は日本円計算である程度問題無く、場所によって物価が変わるといった地域差もあるという。(そこはあると思っていた)

 後、リバーシとフライドポテトはあるというよくわからない注意事項を聞かされた。


「では!バンさんには転生出来る準備が整いました!あ、後これからあなたが転生される近くの“コヴァ村”では恭一朗はとても浮くので、バンという名前で育てられる様にしますね」


「わかりました。バンならずっと言われてたから慣れると思います」


「それではいってらっしゃい!」


 俺は期待を胸に、足元に出てきた光の円に足を踏み入れた。

 どんな世界かはわからないが、神様から貰った“魔宝石錬成”を広める様努力しよう。

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