☆補足ネタ① 「緑色の制服」のこと
冒頭、いきなり始まる面接シーンには、陸海空の自衛官が勢ぞろいしているのですが、特に違和感なくお読みくださった方は、どうぞこの「ネタ話」には気付かなかったフリをしてくださいませ。「あれ、陸自の制服、変更になったんじゃなかったっけ?」と思われたお方、どうぞ私の哀れな話を聞いてやってくださいまし(涙)。
本作は、2017年春に某サイトで開催された「働くヒト小説コンテスト」に応募しようと思ったのがきっかけで書き始めたのですが、その当時は、陸自制服の変更に関しては、「構想段階」というトーンの記事がネットでちらほら出ているという状況でした。これまでの深緑色が紫色になるらしい、という話に、「いや、紫とかあり得んし」と絶句して、それっきり失念したまま年月が流れ……。
今回、補足ネタ集を投稿するにあたり、ふと制服変更の話を思い出し、やはりボツになりました的な情報でも出ているかと検索しましたら、何と今年の春に新制服が発表されているではないか! ちっとも知らなんだ! なんたる失態、なんたる不覚!
それにしても、何この真っ黒いの。これが「紫」ってか?
公式によると「紫紺色」というんだそうですが、江戸むらさき的な色を想像していた私は、自分の目がおかしくなったのかとPC画面に鼻をくっつけんばかりにして、添付写真を見つめましたです。
これ、正式導入ということになったら、拙作で「深緑色の制服が云々」と書いている部分はすべて「紫紺色」に書き換えねばならんのか。
……などと思いつつ公式HPを覗きましたら、もう陸上幕僚長サマが海自と空自の制服をミックスしたようなジャケットを着ていらっしゃるではないか! すでに陸自は紫の世界になっていたのか! ちっとも知らなんだ! またもや何たる失態! 何たる不覚!
慌てて当該部分を書き換えようとしましたら、今度は「全隊員15万人分の新制服を調達するのに10年近くかかる」という記事を発見しました。そ、それって、しばらくの間は、深緑と紫がごちゃ混ぜになるという意味なんだろうか……。
自分は深緑、隣は紫、という図? つまりこんな(↓)感じ?
同じ記事によれば、新しい制服が優先的に配布されるのは、組織再編で新設される部隊に所属する人たちや新規採用者たちなのだとか。まあそれなら、佳奈さんがいる職場では、陸自の人たちの大半はまだまだ深緑色で暮らしているに違いない。
ということで、本作に登場する陸自さんたちに関しては、皆「深緑色」の制服を着ている、という設定で押し通します。完結して「作中の時間」がそこで止まれば後はリアルがどう変わろうと関係ない、という解釈のもと、リアルで深緑色が完全にいなくなる前に本作を完結させるべく、頑張りますです。
蛇足ながら、私は自衛隊ネタでもう一つ長編を書いておりまして、そちらも同じ問題を抱えております。ホントに現代モノはツライ……。次に新しく自衛隊ネタで何か書く時は、陸自の皆さん全員に新制服がいきわたった頃を見計らうか、海自か空自の人しか出てこない話を考えるかしたいと思います。あ、その前に書くスピードをアップさせるほうがいいですか……(無理)。