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憧れたもの
その地平線の先。
瞳に写るのは、蒼い海と緋色に染まる空その間で
自由に羽ばたき飛び回る「天使達」だった。
憧れていたのだ自由という言葉に、
なりたかったのだその天使達に。
自らは持たぬその翼に。
自由を謳歌し楽しむその姿に。
自分達のしたいことをやり堂々と楽しんでる姿に。
ただただ憧れていただけなのだ。
人は言う。
彼女は、真面目て努力家であると。
ただその努力が実らぬだけだと。
花が咲くのが遅いだけだと。
両親は言う。
実らぬ努力は、無駄なだけだと。
才能の無いお前がやっても無駄なだけだと。
だか。その無駄なようなことを積み重ねて
お前は何かを成し遂げてしまう。
っと。
キョウダイたちは口々に言った。
姉は、本物の馬鹿であると。
自らはどうでもいいからと、本当は辛いときにでも
人にてをさしのべるほどに馬鹿であると。
ほんとに大事なものを手放してしまうほどに
馬鹿なのだと。
ただやりたいことをやるために莫大な
努力して手に入れてしまうとこのみ尊敬すると。