表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星空ペダル  作者: シノシノ
第一章 高校二年
83/85

なんで逃げる?

修学旅行から帰って一息を吐き、休日を思いっきり疲れを落とす事に使った………妹や弟の買い物に付き合わせられたりした。これ くらいのサービスはいいだろ。

休み明け各関係者にお土産を配って行くが、ここで一つの問題が発生した。お土産渡す最後の後輩が捕まらない。いつも通り天体部の扉を開けようと横に押したら、びくともしなかった。珍しいと思いスマホを見ても、連絡もなかった。

後日、渡そうにも教室に赴いてもいなかったりして渡せなかった。


「先輩、真那ちゃんと何かありましたか?」


心配してくれるもう一人の後輩、戸部が声を掛けてくる。

食堂の机で項垂れている俺と 反対側で楽しそうに紙パックのジュースを飲んでいる戸部。

星見に避けられているようなので、彼女の友人であり声を掛けやすい戸部を捕まえて事情を話した。対価としてジュースを奢る事になった。


「別に何もしてないだがな」

「見てる限りではそうには見えませんよ」


それはそうなんだが、修学旅行前でも後でも何もしていない。記憶を探っても心当たりがない。


「蛯原は怪しんでるけど気付いてないですね」

「あいつは星見に過保護だからな」

「………先輩とどっこいどっこいですよ」


若干過保護なのは否定しないが、それは仕方ないと思う。好きだって意識してるだから、ちょっと贔屓するのしてしまう。


「思い当たらないなら真那ちゃん自身ですかね?」

「あのマイペースな星見だろ。想像出来ないな」

「私もあの真那ちゃんに想像出来ませんね。どこでも星を見てる感覚です」


それも否定しない。

星見は星見で変だけど、戸部は何かを隠しているみたい。どちら かと言うと言いたくなさそうに見える。言いたくないなら黙っておく。


「先輩はお人好しですよね」

「いくらでも言うがいいさ。それに自分でもそう思えるからな」


そのお人好しの為、面倒見がいいと思われる。別に悪い気はしない。

でも、星見にどうやってお土産を渡そうか。ポケットに入れた小さい紙袋に触った。

次回予告

戸部「琴羽先輩、最近妙に艶々ですね」

琴羽「最近は潤いがあるからね」

戸部「その潤いは袖中先輩がやつれるのと関係ありますか?次回予告『決まらない』」

琴羽「それはノーコメントで」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ