お土産は何がいい?
そろそろ修学旅行の時期が迫って来た。京都に行って観光するにしても………ホテルの食事は期待しない方いいだろうな。
「ゆっしん暗い」
憂鬱なのを星見に咎められた。今日も星見に付き合って天体観測をしていた………星見と一緒にいるのはこれだよな。
「いや、ホテルの食事が不味いのがね」
「何となくわかる」
星見もそう感じるのか。明や琴羽も同じで食べる量が減る。母さんは全て手作りで作るので、舌が肥えてる。
「旅行先は京都?」
「そうだが、おお土産は何がいい?」
京都のお土産を渡そうにも星見の好みが分からないので、率直に聞こうと思った。星以外興味すらないからな……正直どんなのを言ってくれるか楽しみ。
「…………埴輪?」
「なぜに!?」
京都のお土産としてなんで埴輪!? 京都で売ってるかは知らないが、いや売ってはない。
「京都のお土産分からない」
………いくら何でもこれはないだろ。星以外興味がなくてもお土産とかは記憶してくれよ。
これだと俺が選んだお土産を渡す方が良さそうだな。
「本格的な望遠鏡」
「何十万すると思ってる?」
「プラネタリウム」
「そうゆう施設に行け!」
ここまで来たらふざけてるじゃないかと思ってしまう。本人からしたら真剣なんだろうが。
戸部は俺から渡すお土産ならなんでも受けとるだろうが、蛯原はお菓子系統のお土産がいいかな。
「ゆっしん任せる」
「大役だな」
「例えクマとシャケの置物でも」
それは北海道ならではのお土産だな!しかも貰っても微妙なヤツだ。
「アクセサリー系か食べ物系のどちらがいい?」
「アクセサリー」
即決か、アクセサリーなら携帯につけれるタイプがいいよな。神社とかで売ってる鈴とかでもいいか。それ以外でもいいのがあったら候補に入れておくか。
「ゆっしん、お土産、センスある?」
なっ、失礼な事を呟きやがりがった。
「明は?琴羽は?」
……他のヤツのセンスも不安なのか。明はあるだろうが、琴羽はかなりある。お金持ちな琴羽は明に色々とよく渡すからな。
次回予告
蛯原「来年は先輩たちにも渡さないとな」
戸部「先輩たちの事なら任してたまえ」
蛯原「中学からの付き合いだもんな」
戸部「フフン、真那ちゃんはセンスがあるのかな?次回予告『ワガママ』」
蛯原「……………………」
戸部「その沈黙でわかったよ」




