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星空ペダル  作者: シノシノ
第一章 高校二年
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どこかで見たような

病んでる琴羽をなんとか落ち着かせてから、明たちには見え難い所に座り込んだ。

明と話してる女性……後ろ姿だけどどこかで見掛けたような気がする。


「フフ…フフフ。明ハ私ノ物ナノニ」


聞こえてく嫉妬の声(呪詛)……過去最大級のホラーを今味わっている。琴羽の怖く所は見て来たが……今も目に光がなく髪の一筋が口の端に掛かって……ヤンデレが完成している。


「明モアンナ楽シソウニ話シヲ聞カナクテモイイノニ」


周囲には聞こえず俺だけに聞こえてくる音量が凄い。


「琴羽、もうちょっと落ち着いてくれ」

「大丈夫大丈夫、落チ着イテルヨ」


人はそれを落ち着いていないと言うだと思う。くっ、なんで俺がこんな目に合うだよ。このバカップルの片方は嫉妬をなだめて、もう片方は命を守る為に必死でどうするか考えるが…………ぶっちゃけ明を見捨てようか。


「でも琴羽、あの女性どこかで見た事ないか?」

「……ん、そうだねー。言われてみれば見た事あるような」


琴羽でも思い出そうしてる辺りから俺らの知り合いっぽそう。


「じゃあやっぱり浮気ナンダネ」

「なんでそうなるんだ!?」


いくらなんでも発想が極端過ぎるだろ。明が関わると暴走……過激になるのはやめてくれ。


「明へは恋じゃなくてもう愛なんだよ!」


愛は愛でも狂愛の部類だろ。そしてそれを受け止めれるのは明のみ。俺でも受け止めれないぞ。愛……?

そこでようやくあの女性が誰なのかわかった。


「愛さんだ」

「……愛さんなの? 海外主張してなかったっけ?」

「その筈なんだが、いつの間に戻って来てたんだろうか?」


黒峰愛……母さんから親戚と言われてたが、よく海外主張している。親戚と言われた時、両親の目が泳いでいたのはなぜだろう?


「どこに行ってたっけ?」

「確かドイツだった」

「…………にゃるほど、なーんだ。それなら納得納得」


なんか一人で納得してるかは分からないが、嫉妬がなくなったのはよかった。

それでなんで納得したかを聞くと「ドイツに留学したいみたい」と琴羽と話していたらしい。それでドイツに海外主張していた愛さんから話しを聞いていたのか。

琴羽は明たちの所へ行き俺は一人で帰路に着いた。邪魔するのは悪いからな。

次回予告

蛯原「坂雪先輩大変ですね、相楽先輩を抑えるのに」

結心「慣れたら楽さ。だけど嫉妬は凄い抑えるのが大変なんだよな」

蛯原「嫉妬されるのは嬉しいが、相楽先輩のは怖いです。次回予告『お土産は何がいい?』」

結心「明は凄いよ」

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