明、相談
志穂さんは用事があるからと席を離れた。それに対して俺はたぶん難しい顔していると思う。
正直、俺には重いので増援を呼ぶつもりだった。
『それで俺に来いと言う事か』
「まぁ、詳しい内容はこっち来てから話すよ」
『それなら大丈夫だ』
「どうゆう事だ?」
『立ち上がって横を見ろ』
明の言われた通り立ち上がって座席と座席を遮っている壁を乗り越えるように見るとスマホを片手に持っている明と面白そうにしている琴羽の姿があった。
『「つまりそうゆう事だ」』
最初からいたのかよ。
席も改めて明と琴羽にさっきの聞いた話を話した。横にいたとはいえ詳しい内容は聞いてもいなかったみたいだ。
「うーん、なんか聞くまでの話しかな」
「琴羽の言う通りだな」
幼馴染み二人のコメントが酷いな。
「どうするかは決めてるだろ。ならどうするんだ?」
「理解してくれてるのはありがたいが、どうしようか」
全く持って思い付かない。考えてはいるんだが、これと言った案が思い付かない。
「プライベートな事もあるから、はっきり言えないもんねー」
「結心にとっては重い話だな」
「それでもどうにかしてあげたいのが結心だもんね」
それはそうなんだ、でも余計なお世話だろうが修復してあげたい。
「そこまで踏み込んでいいのか分からないからな」
「珍しく躊躇してるんだな」
「これ失敗したら、後輩三人からの目が怖い事になりそうで」
「「…………」」
否定出来ずに視線を逸らす幼馴染みたち。だろうな、口数少ない星見だと 無口になるよな。戸部は…………考えるのはやめておこう。蛯原は実力行使してくるだろうな。
「放ってもいいじゃないか」
「それもある意味、手だよね」
俺、相談相手を間違えたんじゃないだろうが。これなら戸部か事情知ってる蛯原に持ちかけた方がよかったかもな。
冷たくなった コーヒーを流し込んだ。
次回予告
戸部「むむ、なんか坂雪先輩からヘルプが!」
星見「……ゆっしんいないよ」
戸部「思考というか……そう見るな感じろだよ」
星見「…無理だと思う。…………次回予告『文化祭のテーマ』」
戸部「頑張れば出来る!」




