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星空ペダル  作者: シノシノ
第一章 高校二年
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星見の過去

立ち話もあれなので、近くのカフェに移動した。飲み物も注文しては届いてから星見の母親星見志穂(ほしみしほ)さんが口を開いた。


「あの子は幼馴染みとしか異性の交流がないと思ったわ」

「俺の幼馴染みの二人のうち一人は男なんですが」

「あら、そうなの。もしかしてあの話しかしら」


なんだ、明の事も話してるじゃないか。蛯原や俺以外の異性もな……星見って三人以外異性の交流ないよな……告白以外は(戸部談)。


「なんでも外堀をしっかり埋めた女の子の先輩が幼馴染みの男の子の先輩を捕まえてるって」


そっちかー! 琴羽の話しをしていたのか! そっちの先輩の話しか。


「その話しをしてた真那は目が遠かったわ」

「うちの幼馴染みが申し訳ありません!」


机に向かって頭を下げた。今度、明と一緒に琴羽によ~く言い聞かせようと思う。いや、それだと明が現実逃避はしなくても顔を青くするよな……なら俺一人で言った方がいいか。


「その話しはまた聞きたいですが、星見の母親じゃないって」

「そのままの意味よ。真那とは血が繋がってないの」

「なんで」

「あまりいい話しじゃないけど、長くなるわよ」


それだけ言ってくるが、その意味はそれだけじゃなく聞こえた。俺の事を信用して、星見の過去を暴く事……星見は大切にされてるんだなと伝わった。


あの子の母親はね、あの子が小さいうちに病気でなくったみたいなの。その話しを聞いたのも夫から聞いたから詳しくは知らないわ。結婚した時で当時小学生2年生だった真那は可愛かったわ。でも、やっぱり本当の母親じゃないから受け入れてはくれなかった。本当のお母さんじゃないって。

でも、夫はやっぱり母親は必要と私の事情もあって結婚したんだけど、最初は口も聞いてくれなかったわ。今では多少口は聞いてくれるようになったわ。


星見の過去は思った以上に重そうだった。たぶん蛯原はこの事を知ってるだろうな。今も星見は義理の母親に壁があるんだろう……お節介と御人好しのせいかどうにかしてあげたいと思い悩んでコーヒーを一口ノドに流し込んだ。同じように志穂さんも飲んでいた。

そしてこの時に志穂さんが寂しい表情の理由がこの時にわかった。


「それに私は……………なのよ」

次回予告

戸部「先輩、コーヒー飲めるですね」

結心「それなりに飲んでると思うだが」

戸部「私は微糖でも飲めませんよ」

結心「千葉で練乳入れたコーヒーあったな」

戸部「マックスコーヒーですね。甘過ぎです」

結心「試したのか。次回予告『明、相談』」

戸部「取り寄せました」

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