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星空ペダル  作者: シノシノ
第一章 高校二年
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寝ている?

今日も星や月を眺める。飽きる事もなく眺めて続ける。

そして今日もそれに付き合ってくれるゆっしん。私の邪魔をしないように静かにしてくれている。

まだ残暑が厳しく、日影で本を読んでいる。それにしても私が言うのもあれだけど、よく私に付き合ってくれる。

昔から男の子や女の子に言われ続けられた言葉…「お前、詰まらない」。それだけだった。

ある程度眺めてから望遠鏡から顔を離して一息ついた。


「ゆっしん、終わった」


望遠鏡に視線を向けたまま、ゆっしんに声を掛けたけど返事がなかったので目を向けると読んでいたあろう本を開いたまま日影で寝ていた。

起こさないよう近づきよく見てみた。安心したように目を瞑って寝ている。

それに安心してる自分と黙って不安に思っている自分がいる。


「あんな事故合ったのに普通に入られるの?」


不思議に思って呟いてしまう。今でも覚えている…去年の今頃だった。とある帰り道、駅の前の交差点で赤だったので青になるのを待ってると小さい子供が私の隣から飛び出した。その時止めれたならよかったけど、固まってしまい動けない。反対から飛び出してくる青年…小さい子供を突き飛ばした……車にぶつかる青年。その後後日の新聞の隅に書かれていた青年の名前がわかった。今でも忘れられずにいる。

そして入学の時、春フッとした拍子上を見るとあの時の青年がいた。どうなったか調べたら、選手としては復帰出来ないと。それなのになんで平気なの?


「本当にわからない」


その言葉は自分対してなのかゆっしんは分からない。ゆっしんと柚希が話しているのが胸が痛い。

私自身何が言いたいのかも分からなくなってきた。

寝ているゆっしんの頭を撫でた。柔らかい髪だけどわずかに残る硬さもある。

次回予告

琴羽「出番あまりないねー」

蛯原「それを言うなら俺だってないです」

琴羽「私以上にないね。次回予告『知る切っ掛け』」

蛯原「袖中先輩もないですね」

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