どうしたのかな?
家に帰り自室のベットに倒れ込み、あの子の事を思出す。別に好きとかそんな事じゃなく……昔の俺もあんな目をしていたのかなと。好きな事に夢中になってしまう、それ以外は目に入らない……。
「あー、考えても仕方ない!」
モヤモヤと考えてしまうので、リビングに降りていく。リビングには母さんがテーブルの上に紙を広げてうんうんと唸っている。あぁ、締切か。
「結心、どうしたの?」
「部屋にいたら、考え事してしまうから降りてきた」
「考え事なんて珍しいね」
「珍しいとか言わないで…」
キッチンに行き、お茶を入れてからテーブルについた。
「締切が近い?」
「絵本作家としてやってないよ…片手間にやってる趣味かな?」
片手間で……気にしたらダメだな。
お茶を飲んでのどを潤した。
「考え事って女の子じゃない?」
「ぶぅ!? ……げほぉ…げほぉ」
当てられた事に驚いて、飲んでいたお茶が気管に入ってむせ込んだ。
「その年頃はそうなるよね…まぁ、お父さんもそうだったしね」
「年頃言うな! 父さんと一緒にしないでくれ」
「ベットの下、机の三段目の引き出しの二重底」
なんで、バレてる!?ベットの下はともかく引き出しは隠し場所には自信あったのに!
いつの間に捜索の間の手が伸びてた!
「知華が持って来た時は焦ったな……フォローするのも」
「ありがとうございますお母様!」
あの時か!一年前に知華が冷たい目で見られた時があった…何か怒らせる事はした事なかったから疑問だったけど。
「内容がお父さんの子だな~って思った」
その情報だけは聞きたくなかった!父も同じ足かよ!
「まぁ、隠し場所はお父さんより努力してたね」
「聞きたくないが、どこだった?」
本棚の上に紙袋入れてただけって…無防備にもほどがあるだろ……いや、逆発見され難いのか。
「それより…何考えてたのかな? 話してごらん」
今日あった事を話してら、ニヤニヤとして聞かれてたのは若干不満だった。
「情熱とか凄いなとか思って…前の自分もそうだったのかって」
「結心はその子の事をそれだけ?」
「それだけだけど……」
「憧れを抱くのはいいけど、あまり重ねるのはよくないよ」
そこまで重ねてはいないけど割りきってるだから……なんか放っておけないと感じてる。
次回予告
真那「なんで私?」
作者「君はヒロインだよ」
真那「…星を見れてたら満足なのに」
作者「本当に星好きだね…」
真那「生き甲斐……次回予告『残念』」
作者「クールだねぇ…」