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星空ペダル  作者: シノシノ
第一章 高校二年
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始業式

夏休みが終わり始業式の日がやってきた。相変わらず幼馴染みたち……いや、一人は渋っていた。始業式の為、廊下を移動してる。


「もう夏休みが終わったよー」

「むしろ終わらないと行けないだろ」

「結心は真那や柚希と遊んでいたのに…私だけ明とあまり遊べなかった!」


………明にゾッコンだな。とうの本人は我関せずというようにスルーしている。

ブツブツ言ってる琴羽は置いといて明の所に行き小さい声で聞いてみた。


「実際は?」

「毎日、遊ぼうと通知が来た」

「断ったのか?」

「それで琴羽が諦めると思うか?」


どうやら愚問だったようだ。明が琴羽の誘いを断り出来ないか。明は明で琴羽に甘いしな。


「俺の事はいいが、恵美さんはどうなっているんだ?」

「恵美ねぇが俺に話すと思うか?」

「それもそうだな」


夏休みに琴羽の兄カズにぃの運転の元、幼馴染みと星見と戸部と恵美ねぇと海に行った際に恵美ねぇがカズにぃに堕ちた(恋愛意味で)。脈は無さそうではないんだが、恵美ねぇの頑張り次第。

話している内に体育館に着いた。上履きから体育館シューズに履き替えて入って行く。


「お~、先輩たちおはようございます」

「…おはよう」

「おはようございます」


俺たちが死んで入って来たのを気が付いて戸部と星見と蛯原がやって来た。


「みんな、おはよう!」


キャキャと星見と戸部に抱き付く琴羽を置いておいて、蛯原に近寄った。


「夏休み前に買ったシューズはどうだ?」

「足に余り負担が掛からないので重宝してます」


それならよかった。夏休み前に蛯原に頼まれてシューズ選びを手伝ったが、気に入ってくれてるなら安心する。


「私も坂雪先輩に助かりましたよ」

「お前はちゃんと課題しろよ」


最後の週でなんとか手伝って終わらせた。真面目にやったら出来るのにな、戸部は。

一言だけ言って離れて行く中で。


「今度は星見か」

「知華ちゃんとまた遊びたい」

「時間があったらな」


それだけで言って離れて行く。

教師たちが整列していくように声が掛かり、俺たちも並んだ。

校長の話しが始まり右から左に流すように聞いていたがフッとして横を向くと星見と目があった。

ちょっとした間が流れてから星見が小さく手を振ってくるので振り返して再び前を向いた。その時、心臓の鼓動が高まった。

次回予告

戸部「真那ちゃん、先輩の妹さん気に入ったんだね」

星見「可愛い……妹がいたからよかった」

戸部「私も一人っ子だからその感覚はわかるよ」

星見「妹欲しい。次回予告『寝ている?』」

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