夏どうする?
セミの合唱………忙しくなく……いや、うるさく鳴き始めた7月中旬。都市部の学校と違いクーラーがなく窓を全開で冷を採っている。窓際の人たちは気の毒に思えるが…特に授業中は。
「明、今年はどこに行く…あと結心も」
「さらっとついでみたいに言うなよ」
毎年、琴羽が中心となって出掛けていた。まぁ、俺は誘われないとあまり出掛けない。明は来年から3年となるので受験勉強するつもりだろう。明は一切手を抜かないからな。
「琴羽、来年から受験生となるだぞ。勉強しないでどうする」
「だからこそ、遊べる内に遊ぶだよ!」
それはいつもの事だろうと言うのは憚れる。勉強は放ってもいいがもうひとつの事は言っておいた方がいい
「宿題はどうするだよ」
「大丈夫……全部終わってる」
「早っ!?」
夏休みはまだ始まってすらいないのに…いや驚いても今さらだよな……毎年夏休みが始まる前に全て終わらせるのが。
「また樹さんに手伝ってもらったのか」
冷静に予測している明。樹さんとは言うと琴羽の兄…琴羽を溺愛と言うほどしてないが、頼みを断ってない。ちなみにおばさんの大学生で産まれたそうだ。
「それなら納得だな……イギリスから戻ってきたんだな」
「違うよ…イギリスは前でロシアだよ」
「相変わらずだな」
後を継ぐつまりで色んな所に勉強に出向いてる………俺は知っている。それは建前で面白い本を探しに行ってるだけだと。それを知ってるのは俺と母さんだけだ。母さんが知ってるのは本好き変わらないらしい。
「しばらくは日本にいるみたい」
「じゃあ、保護者役は頼めるな…今年はどこに行くんだ?」
「なら海だよ!去年は山に行ったし」
去年は地獄でした……ガチ登山……サバイバル…明の目がよいぐらいで死んでいたな。
「と言う事で、結心には真那たちを誘ってくる事!」
「いや、お前からでもいいだ「ベットの下、勉強机」…喜んでやらして頂きます!」
なんで知ってるだよ!怖い…なんで……。
あと聞こえていたクラスメイト(男子のみ)は視線を反らしたのを見逃さなかった。
しかし…どうやって誘おうか…特に星見を!戸部なら簡単に誘えそうだから。
次回予告
恵美「夏休みか…月見は年中無休だな」
作者「大丈夫なのか?」
恵美「でも経営者だから好き休めるんだよね」
作者「年中無休じゃね!? 次回予告『簡単だった!』」
恵美「私もついていこうかな?」




