少し自覚した
「最近、妹のように思っていた星見なんだが、こんにちは妹に思えなくなってきた」
「その通りだが、今まで言わなかったが実際に妹じゃないぞ」
「明の言う通りなんだが!」
見えてしまった意向……いや星見の微笑みを見て以来意識してしまっている俺がいる。会った頃は放っておけない妹としてたが………今まではやや異性として見てしまってる。
「それに今までの感覚が星見には失礼だと思うがな」
「ふぐっ!?」
ストレートな言いが突き刺さる。相談する相手間違えたかな。いや琴羽に相談しようモノなら恋愛に繋げられそうだしな、だからと言って戸部に相談したら怖い事になりそうだ。本人には相談出来ない。
「星見でそうなら、戸部に至ってはどうなんだ?」
「可愛い後輩だな」
戸部は異性と言ったら異性なんだが、好きとかそうゆう異性な感じじゃないような気がする。
「そうゆう明はどうなんだ?」
「周囲が凄い勢いで外堀が埋まっていってる」
遠い目をしながら窓の外を見る明には殺意より同情が湧き立つ……こいつも苦労してるんだな。
「母さんから『諦めたら』と言われたよ」
「すまん! すまなかった明!」
おばさんが言うくらいなんだから、最早逃げれないと言ってるのと一緒なんだ。
「琴羽のおばさんが喜んでるのが目に浮かぶ」
「あのおばさんなら喜んでるだろうね」
高校時代の容姿のまま大人になった人……写真を見せられても信じられなかった。その時明と『もしかして琴羽も』と同じ考えになった。
「でも、明は玉の輿だよな…ある意味」
「…ふむ、なんで結婚まで進んでるだ?」
いや、だってな…もう逃げれないだろうに。琴羽が逃がしてくれる訳がない。
「俺の事は置いといて、結心はどうするんだ?」
「いきなり異性として認識出来ないだろ…もしかしたら気のせいかもしれないしな」
「どちらにしろ…少し自覚したな」
次回予告
作者「結心の言う通り…逃げれないだろう」
結心「だよな…琴羽が逃がしてもおばさんは逃がさないだろう」
作者「明に幸運を。次回予告『女子会』」




