表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星空ペダル  作者: シノシノ
第一章 高校二年
23/85

ちょっと話しあります

琴羽から理不尽に殴られて数日が経った後、自動販売機でお茶を飲んでいたら星見が小銭入れなのか小さい財布も持って来てた。


「ゆっしん……お茶?」

「その通り……」


自動販売機でサイダーを買うのを見てちょっと意外に思ってしまった。星見でも炭酸は飲むだな。


「炭酸はよく飲むのか?」

「…サイダーだけ。サイダー、最高」


「じゃあ」と言って去ろうとする星見の腕を無意識に握ってしまった。それは星見も驚いてたが俺も驚いていた。

なんで腕を握ってしまったのか?


「…どうしたの?」

「いや…………ちょっと話さないか?」

「…別に構わない」


邪魔になりそうだったので取り合えず食堂の椅子に腰を掛けた。

まぁ別に話す話題がある訳ではないけど、引き止めてしまった。


「その…急に引き止めて悪かったな」

「構わない」


沈黙が訪れて、どうするか悩んでいる俺と涼しい顔をしながらサイダーを飲んでいる。相変わらず星見はマイペースだな…それが今は羨ましい。


「蛯原とは長い付き合いなんだよな」

「んっ…幼馴染みだから」


なんだろう…イラッとするのは蛯原がいたら殴ってしまいそうだ。


「…翔は兄みたい人。いつも私の心配をしてる」


それは見当違いしてるが…何も言わない。星見はそうゆう感情を向けられるのは慣れてないな。


「なら俺も…兄みたい?」

「ゆっしんはゆっしん」


………結局わからん。まぁ、異性として認識されてるか怪しいからな…蛯原で兄なら俺は父親とか。


「ゆっしんは兄じゃない……」


その言葉が言われてにやけそうになるのを堪えるのに必死になった。嬉しくて恥ずかしくて…なんとも言えない感情がある。

異性として認識されていたんだ……。


「ゆっしんはお爺ちゃんみたい」


……………そうだよな。うん、星見ってこうゆうヤツだったな。


「授業始まるから戻るな、じゃあ放課後」

「また放課後」


ショックを受けつつ席から立ち上がって、教室へと戻って行く。

その際、星見から小さい呟きが聞こえなかった。


「…なんで誤魔化したの私」

次回予告

結心「戸部…俺お爺ちゃんに見えるか?」

戸部「大丈夫ですよ先輩」

結心「笑って誤魔化すなよ」

戸部「いや………すみません。次回予告『この気持ちは?』」

結心「見えるかよ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ