心配してたんですよ
「坂雪先輩が元気になってよかったですね」
「まぁ、先生から宿題を出されたけどな」
休憩時間に飲み物を買いに来たらバッタリと戸部と出くわして、そこから話している。
飲み終わった俺はゴミ箱に捨てて、戸部はパックのいちごミルクを飲んでいる……可愛いのを飲んでいるな。
「琴羽先輩から休みと聞いて、心配だけしたんですよ」
「だけとはなんだよ!?」
「坂雪先輩も人の子だったんですね」
ナチュラルに失礼な事言ってくるな。まぁ、戸部だからいいが……星見はそうゆうのは言わないな。明はこちらが否がある時一言、琴羽はセンスがない…むしろ男子から頑張って言おうとする姿が可愛いと。
「見舞いくらい来てくれてもよかったのにな」
「そうやって部屋に連れ込んで何をするつもりですか!?」
「何もしないわ!」
風邪で体力がないのに何も出来ないぞ…どうせイジってくるだけだろうしな。
「それはそれで傷つきますね……魅力がないと」
どーんと落ち込んでいるがフォローもするつもりはいっこうにない!ある意味自滅してるんだからな。
「それはそれとして風邪を引いたのは真那ちゃん絡みですよね」
「星見も関係してると言われると否定出来ないな」
「何があったのかは坂雪先輩なので想像出来ますね」
戸部とは中学からの付き合いであるがわかってくれるのか。なんだかんだで俺の後をついて来てたからな。
「真那ちゃんを屋上で押し倒してたん…坂雪先輩痛い痛い!?」
訂正…戸部は戸部だった。両側頭部を拳でグリグリとした…かなり痛いのか両手を前に出しながら逃げようとしている。
「お前が俺をどうゆう目で見ているかよ~くわかった!」
「いや~お茶目な後輩のイタズラですよ~」
「そのお茶目なおかげで、中学は大変な目にあったりしたんだぞ」
主に野郎からの嫉妬だった。笑顔で迫ってくる先輩同級から逃げるのは怖かった。
ほどほどで解放してやる頭を押さえて縮こまっている戸部。
「お前は学習しないよな」
「坂雪先輩との絡みが楽しいので一線を越えてしまうですよ」
越えないように少し考えろよ。
次回予告
戸部「坂雪先輩は手加減を知らないのかな」
星見「ゆっしんが何したの?」
戸部「先輩をからかったのは私だけど」
星見「なら柚希が悪い。次回予告『初めて』」
戸部「私が悪いの!?」




