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星空ペダル  作者: シノシノ
第一章 高校二年
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気にするな

「真那がね、放課後に教室の前をウロウロしてたから……だから拉致ってきた♪」


頭を抱えて天井を睨んだ……琴羽だから予測も出来ないし明でも止めれなかったのはわかるが…拉致ってはダメだろ。

一仕事したぜというように汗を拭う仕草をするな。


「昼休みには教室に来てて、結心の事を探してんだね」

「俺を?」

「琴羽の言ってる事は真実だ」

「雨に濡れてたから…けどいなかった」


あとは若い者でと言ってから俺と星見を置いて琴羽と明は帰ってしまった…というより星見を連れて来ただけだよな。俺の心配はされてる気がしない。


「休んでるの琴羽から聞いた。私、知らなかった」

「それは悪かった。lineで知らせておけばよかったな」


幼馴染みの二人に休むのは伝えても、昨日の事を知ってる星見に も知らせておく必要があったな。風邪でそこまで回らなかった。


「来てくれてありがとうな」

「…フルフル…私のせいだから」

「いや、家に帰っても対策しなかった俺が悪いだから」


望遠鏡を取りに戻ったのは自分の意思なのだから、そこには星見が罪悪感を持つ必要がない。そこまでの配慮が足りなかった俺が悪い。


「でも…」

「気にするな、明後日にはまた通えるだからな」

「……来てたくれるの?」

「傍にいていいなら」

「構わない…むしろ来てほしい」


星見の頭を優しく撫でてあげると気持ちいいのか目を細めていた……なんかこの仕草が愛らしいな。


「…子供じゃない」


思い出したのか顔を赤く撫でていた手を払われた。ちょっと子供扱いしてしまったな。


「ゆっしんは時おり…私の事を子妹扱いする」


放っておけないし…年下だからどうしても妹感覚になってしまう。実際に妹の知華だっているし。


「だけど…お前には」


言われたくないだよな。お前が妹扱いするというが俺の事を異性だと思ってないよな。でもこれを言うと厄介な事しか起きないしか予感するので黙っておく。

次回予告

琴羽「教室の前でウロウロしてた真那可愛かったな」

明 「悪趣味とは言わないが、心配してる後輩の身にもなってやれよ」

琴羽「それはわかってるよ。でも真那、襲われてないといいんだけど」

明 「それはないだろう…だって結心だぞ。次回予告『この子』」

琴羽「そっか、結心だもんね」

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