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星空ペダル  作者: シノシノ
第一章 高校二年
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知ってる

ゲリラ豪雨が叩き付けられる窓眺めて…ボーとしている。それは、星見にも言える事だ…ろう………違った、乾いてるタオルで望遠鏡のレンズを拭いてる。


「拭かないと不味いのか?」

「メガネと同じ…痕が残る」


メガネの例えは分かるような……明なら分かるだろうな、アイツはメガネ掛けてるし。

というか、タオルあるなら貸して欲しかった。雨で濡れた髪や服を拭きたかったが何も言わなかった。

拭くのが終わったのか、隣に来て一緒に外眺めた。


「よく降るな…さすがゲリラ豪雨」

「…なんで…?」

「いや、ゲリラ豪雨が降るのは…」

「違う…なんで…走らなかったの?」

「えっ?」


走らなかった……?トイレで絞るまでの事だろうか…まぁ、廊下に滴り落ちたりはしてたが。


「…望遠鏡を取りに行くのに…走らなかった」

「あぁ…それか…気分だ!」


クラスメイトたちしか事情は知らなかった…先生から聞かされたりしてたからな。


「誤魔化さないで…足を庇ってる」


…あちゃー、無意識に足を庇ってたのか。


「話すと長いだが…それに」

「大丈夫…雨もまだ収まらない」


星見の目が知りたがっている。話すのが怖いとか億劫じゃない…悲劇のヒーローとかで見られたくないというか…本音はアホをしたのを隠したい。


「俺的には話したくない」

「私は聞きたい」

「私的にも聞きたいですねー」


…………ん?なんかひとつ多くないかしかも聞き覚えがある声だった。星見の反対を見てみると戸部の姿があった。

なんでここにいるんだよ!いつの間に来てたんだ!?ツッコミ所多くないか!


「柚希…いつの間に」

「ヤッホー、真那ちゃん…いや~、雨が急に降ってくるモンだから帰れなくてね」


和やかに談笑を始める二人……タイミングよく来てくれたのは感謝するが…話そうとする勇気を出そうとしたんだが……正直空気読んでほしかった。

戸部も悪い子じゃないだ…中学時代でも女子と話してたら度々こうゆうがあった。


「真那ちゃん、坂雪先輩はお人好しだけど恥ずかしい過去はしゃべらないからね」

「それは話してて知ってる」


なんか凄い事になってるが…ここで口を挟むとロクな事にならない…父さんの実体験で。

次回予告

明 「凄い雨だな」

琴羽「明、傘持ってるー?」

明 「当然だろ、まぁ折り畳み式だが」

琴羽「一緒に入れてー」

明 「小さいが大丈夫だろ。次回予告『ダルい』」

琴羽「ありがとう!」(折り畳み傘あるんだけどね)

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