プロローグ
神々は人間の世界を平和にするため、あるゲームを始めた。
‐聖刻戦争‐
20年に一度、メガラニカ大陸の支配権を手にするため、全能の神オイフェが始めた人間同士の戦争。
神オイフェは、自らが選んだ10人の人間に「聖刻印」と呼ばれる刻印を授けた。この刻印を刻まれた者を「聖刻者」と呼ばれ、最後の一人となるまで闘い続けなければならない。しかし、最後の一人になった者には、その後20年間メガラニカの王として君臨することが許される。
もう一人の神スカアハは、聖刻戦争に使用する武器として66種類の異能を生み出した。それらの異能を無作為に人間に与え、66人の「異能者」を作った。オイフェは闘う褒美として「聖刻者と共に闘い最後に残れば、一つだけ好きな願いを叶えられる」というルールを与えた。
これにより、聖刻者は異能者と契約を交わすことで、各々の目的のため争うこととなった。
聖刻歴93年。
前回行われた第三次聖刻戦争の勝者、シャルル・アルスターが治めるアルスター国は独裁政治の下、人々は平和に暮らしていた。
しかし、時間は進む。神は次の王を決める第四次聖刻戦争が始まろうとしていた。
メガラニカ東部リンド村、世界を敵にした若者達の物語が今始まる。