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異世界日本史  作者: 齋藤
9/21

1913年   戦雲漂う欧州

                      内務省



「結局桂内閣は総辞職か。騒動がここまで酷くなるとはな.....。」


「民衆の間にも民権思想が広まっている証拠だ。いい事じゃないか。」


「民権運動はいいが暴動は止めてほしいね......。まぁこれで藩閥政治も終わりか。呆気ないもんだな。」


「後は普通選挙だな。デモクラシー....。あぁ、いい響きだ.....。」


「普通選挙はまだ早いような気がするな。民衆は文屋の記事に惑わされ過ぎだ。もう少し自分で考えて行動してほしいよ。」


「普通選挙が無ければ民主国家とは言えんが民衆が理解してなければな......。まぁ暫くは無理だな。」


「デモクラシーはいいとして、今回の騒動でどさくさに紛れて軍部大臣制を撤廃できた。俺としてはこっちの方が嬉しいがね、これで軍人共が政治に口を出しにくくなる。」


「ふん。あいつら予算審議に公然と圧力を掛けてきたからな。ざまぁみろってんだ。」


「政治や外交に口を出してきやがって.....。お前ら軍人のの仕事じゃないだろうが。まぁこれでしたくても出来なくなったがね。」


「これで軍事費を削り放題さ。」


「「「はははは。」」」


















                       外務省



「バルカン半島は酷いもんだな。戦争が終わったと思ったら今度は味方同士で戦争を始めるとはな.....。死体に群がる鼠より性質が悪い。」


「欲を張って全てを敵に回して敗戦か......。日本はこんな事態にならないようにしないとな。」


「ルーマニアも便乗してくるとはな.....。ブルガリアは今回の戦争で得た物を全て失ったな。」


「まぁ強引に得た物なんてこんなもんさ。」


「戦争で得た物を戦争で失う、か......。真理だな。」


「支那も欧州もきな臭い。もしかしたら大きな戦争が起きるのかもしれんな......。」


「そうか?経済の相互依存性が高まった状態で戦争が起きるなど考えられない、って英国の評論家が本を書いてたがまさにそのとおりだ。戦争なんて起きないだろ。」


「う~ん、欧州も対立が激しいし怪しいと思うんだがね......。まぁ支那は今すぐ戦争が起きても不思議ではないがね。」


「いやもう起きているだろ。まぁ袁世凱が反対勢力を叩き潰したがな。」


「袁世凱は着々と支那の支配を強化しているな。米国も満鉄の権利拡大の対価として支援しているし、これは袁世凱が新たな王朝を作るな。」


「いや、今の支那には袁世凱の反対勢力が多すぎる。今は鎮圧しているが将来はわからんぞ.....。」


「孫文などの革命家も日本に亡命してきたが彼らはまだ諦めてはいない。彼ら次第だな。」


「孫文を支援しておけば将来支那の利権が手に入るかもしれんな。まぁ取らぬ狸のなんとやらと言うが支援して損はないだろう。」


「まぁどっちにしろ戦争は止めてほしいね。」


「あぁ、戦争が起きれば軍部に予算を取られるからなもう戦争は御免だよ。」
















                       海軍省



「ついに金剛が竣工したぞ!!。日本初の超弩級だ!!。あぁ~たまらん!!。」


「他の3隻もあと2年ほどで竣工できる。待ち遠しいよ。」


「本来なら超弩級は8隻だったんだがな.....。はぁ......。」


「その事を思い出させるなよ....。せっかくの竣工なんだから.....。」


「伊勢....。日向......。」


「はぁ....。それより元の設計より重くなっているが、結局速度を下げてまで装甲を厚くして良かったのか?。」


「いまさらそれを言うか?。26ノットでも十分だろ。予算が無いんだ。沈んだら元も子もないだろ。」


「英国は早ければ当たらんから軽装甲で十分と言っていたんだがな。まぁいいか。」


「欧州もきな臭い。早く戦力化せねば。」


「今のうちに支那に介入してしまえばいいのに。今なら楽に介入できるんだがな。」


「政治家の臆病者共め、列強に取られる前に支那を分捕ってしまえばいいものを....。まぁ今じゃ圧力も何もできんがね。」


「軍部大臣制を廃止されて世論も反軍だ。ここで何かしでかしたら予算が.....。」


「世知辛い.....。軍を何だと思っているんだ.....。」


「戦争でも起きれば予算が増えるんだがな......。このままでは八八艦隊どころか六六艦隊も無理だ......。」


「予算.....。」












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