1910年 ハレー彗星
海軍省
「装甲巡洋艦の予算が出たぞ!!。」
「おお!やっと出たか!!。」
「大蔵省め、ごねりやがって.....まあいい。それで装甲巡洋艦はやはり英国に発注するのか?。」
「ああ、そうだ。河内の建造で色々とあったからな......ここは英国に発注して技術を学ばせてもらう。」
「最初の1隻は英国で、その後の3隻は自主建造だったな。」
「そうだ。今回は初めて民間の造船所で建造する。今後の日本にとっても重要な建造だ。」
「自主建造があそこまで大変だとはな......。河内も磐梯も余裕を持たせた設計にしてよかった。設計に色々と詰め込んでいたらと思うとゾッとするよ。」
「建造でも色々と不備が出たからな。民間船ではそれなりだったんだがな......。」
「予算が出てよかった......河内級で終わりかと思ったよ.....。」
「英国では弩級どころか超弩級戦艦が起工されているらしい。日本も遅れてはならん!!。」
「弩級戦艦で騒いでいたら今度は超弩級か......。進歩が早すぎるぞ。弩級は竣工する前にに旧式化か.....。」
「はぁ......来年の戦艦2隻の予算は出るかな......胃が痛くなってきた.....。」
「とりあえず河内級と磐梯級は来年竣工する予定だ。河内が竣工すればひと段落だ。」
「何もなく竣工してほしいな。」
帝都
「本当にハレー彗星は大丈夫なのか?みんなゴムタイヤを買い漁っているぞ......。」
「はぁ......あのなぁ、ハレー彗星なんて昔から何度も地球に来ているだろ?。なんで今回だけそんなに大騒ぎなんだよ.......。」
「どっかの偉い学者が危険だって言ってるんだよ。学者だぞ!!学者!!。」
「どの道そんな事態になったらどうやったって死ぬだろ。そんな事考えずにドン!!っと構えてればいいんだよ。」
「大丈夫かな.......。」
「それにしてもすごい慌てぶりだな。一部では自殺者が出てるらしい。」
「はぁ.......もう何とも言えんな.....。」
「何も起きなかったらどうする気なんだろうか.......。」
「自殺しちまったらどうもできんよ。」
「ふ~む。慌ててるのは金持ちが多いな。金がある分何かをできるから慌てるんだろうな。金が無い奴はもう達観してるのかね。」
「いや、金が無くて慌ててる奴は今頃家で息を止める練習でもしてるのさ。」
「ははは、貧乏暇無しだな。」
「お、ここにいたのか!探したぞ!見ろよ、ゴムタイヤを買ってきたんだ。お前らの分もあるぞ!。」
「「「はぁ........」」」
外務省
「ふぅ~第二次日露協約締結か......。」
「とりあえず現在の権益は大丈夫だな。」
「とりあえずはだな。はぁ、米国が納得してよかったよ。」
「そもそも米国も美味い汁を吸ってるからな。反対せずにむしろ権益の確保に一番乗り気だったしな。」
「まぁそのおかげで日本も儲けているからな。それにしても清は益々列強の影響が強くなるな。」
「国内の鉄道を列強から借金して国有にしようとしているらしい。もう半植民地みたいなもんだな。」
「清は国家の反面教師としては最適だな。あそこまで腐敗してよく国家が崩壊しないものだよ。」
「何もかも決断が遅すぎるしやる事も中途半端。アホの見本だな。」
「これから列強はどんどん支那の経済支配を強める。そこにどこまで食い込めるかだな。」
「このまま満州を清から切り離してしまおう。支那は大きすぎる。日本のポッケには入りきらないし近代化したら脅威だ。今のうちに小さくしておこう。」
「やりすぎると列強の怒りを買うからな.....慎重に少しずつだ......。」
「このまま腐敗した国家のままでいてほしいね.......。」
「まったくだ。」
陸軍省
「おぉ、そうか飛行に成功したか......。」
「ついに日本人も飛行機を飛ばす事に成功したぞ!!。」
「飛行機はこれからもっと発展するぞ。これからは航空機の時代だな。」
「そこまでか?たしかに空から偵察できるのは便利だが......。」
「いや、偵察だけではないぞ。こいつは将来空から爆弾を落とせるようになる。飛行機は軍事には絶対に欠かせない物になるぞ。」
「空から攻撃か......想像がつかないな.......。」
「とりあえずもっと予算が欲しいな。」
「予算.......。」
「予算か.......。」
「暫くは細々とやり繰りするしかないな.......。」