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異世界日本史  作者: 齋藤
17/21

1921年   ワシントン会議

                        外務省



「リガ条約締結か.......。」


「可哀相に、ウクライナはもう駄目だな。」


「仕方あるまい。列強相手の戦争だ。ポーランドは良くここまで奮闘したものだ。」


「そうだな。流石にポーランドに露助は荷が重すぎたな。」


「支援も少なかったしな。ポーランドも死に体だ。ここらが引き時だ。懸命な判断だよ。」


「ポーランドも強かったかもしれんがそれにしても露西亜は弱すぎではないか?。とても墺太利を崩壊させかけた陸軍とは思えんぞ。」


「当たり前だ。内戦で何人死んだと思っているんだ?。それにアカのおかげで軍も経済もボロボロだ。連中案外あっさりと崩壊するかもしれんな。」


「そうかもしれんな。」


「甘いな。油断大敵、露助は露助だ。いくら警戒しても足りんぞ。」


「どうせアカの国なんて上手くやっていけるわけがない。」


「あまり舐めない方がいいと思うが......。」


「どっちにしろいつもどうりさ。敵が帝政からアカになっただけだ。露西亜は敵。何も変わらん。」


「確かにな。」


「これでウクライナは既定路線か......。」


「まぁ仕方ないな。」


「これでウクライナが消えるとして例の極東共和国とやらはいつまでもつやら。」


「あんな露助共の欺瞞国家、どうせすぐなくなるさ。」


「何が民族自決だ。傀儡国家にも成りきれていないぞ。」


「そうさ。あんな物に騙されるのは馬鹿な政治家くらいだよ。」


「それってうちの政治家は大丈夫なのか?。」


「.........。」


「.........。」


「.........。」


「はぁ.......。」


















                      日本 某工場



「メートル法?」


「そうだ。メートル法だ。これで尺と貫は廃止だ。」


「めんどくせぇ~。わざわざ機械や規格を作り治すのか?。はぁ~。」


「世界規格に合わせるんだ。仕方ないだろ?。それに新しい日本の標準規格も抱き合わせで決めるんだ。この法に将来の日本の工業が懸かっている。きちんと守ってくれよ。」


「それはそうかもしれんが......皺寄せは現場に行くんだ。いきなり変えるのは急ぎすぎだろ。」


「世界大戦で色々あったんだ。上はピリピリしてるんだよ。」


「嫌だねぇ~。現場の事も考えてほしいもんだ。」


「補助金も出るんだ。諦めてくれ。」


「はぁ......。輸出が減って売り上げが減った時にこれか......。亜米利加との貿易が無ければ大不況だったな。」


「満州のおかげで御目こぼしがあるんだ。できるうちにやってしまう方がマシさ。」


「補助金って言っても雀の涙くらいだろ?。それにくらべて大企業は独逸からの賠償の工作機械が貰えたって話だ。うちにも分けてほしいもんだよ。」


「あれはマザーマシンとして使うんだ。一般の製造なんかには勿体無くて使わせられないよ。」


「それでもさ。精密部品の精度は独逸は凄いんだろ?。羨ましいもんだ。」


「早くマザーマシンも自作できるようになればいいがな。」


「一等国はまだまだだな。」


















                      演習場



三種類の戦車が並べられ、その横で箱のような戦車が丘をゆっくりと登っていた。



「う~ん。マーク4は動きが重いな......。」


「やはり機動性のあるホイペットが良いな。早く動けるしマーク4より軽くて扱いやすい。」


「マーク4も走破性はいいが.....重いからな。」


「だがホイペットは武装が機銃しかないのは辛いな。せめて37粍の砲がほしいよ。」


「機銃じゃ敵の機銃陣地を攻撃し辛いだろうからな。改造できるか?。」


「そこまでするのもな......。」


「さうだ。それに直せなくなったらもったいないぞ。」


「俺はルノーが良いと思うな。機銃と砲、どっちも選べて車体も軽くて良い。なにより数が揃ってる。」


「確かに。それに旋回できる砲塔なのも良いな。」


「ホイペットは数が足りないからな.......。せめて今の倍は欲しいが.......。」


「ルノーが腐る程あるからな.......。追加調達なんて夢のまた夢だな。」


「ルノーが10キロ以上出せれば全て解決するんだがな......。」


「いやいや、10キロでは足りんよ。20キロ.....。いや!!30キロは欲しい!!。」


「戦車を独自開発するならそれくらい出せる戦車が欲しいな......。」


「まぁ開発は暫くは無理だな。もう少し技術経験を積まないとな。」


「暫くはルノーが主力だな。」


















                       

                     ワシントンD.C.



「不味いな.....。亜米利加はどうしても日英同盟を解消させたい様だな。」


「日英同盟には亜米利加に対しては参戦条項は適用されないのにな。」


「まぁ圧力は存在するからな......。亜米利加も東西で挟まれて良い気分ではないんだろうさ。」


「迷惑な話だ。」


「日英同盟は色々と便宜を図ってもらえたりするからな。あんな便利な同盟破棄するのは勿体ないな。」


「だが今回のように戦争に巻き込まれたりするかもしれんぞ。そろそろ破棄するのもありだと思うがね。」


「あった方が便利だと思うんだがなぁ~。」


「あって困るわけでもないしごねて維持してもいいと思うぞ。」


「そうだな.......。亜米利加に対する戦争には英国は参戦しないと明文化してごねるか?。」


「どうせ亜米利加にこっちから戦争を仕掛けるなんてできるわけないからな。明文化すれば満州の事もあるし譲歩してくれるかもしれん。」


「譲歩してくれない場合は?。」


「諦めて破棄だな......。この場合は亜米利加や英国と不戦条約のような物を結ぶ必要があるがな。」


「はぁ......。面倒だな......。現状維持が一番なんだけどな.....。」


「どうせ亜米利加がやろうとしてるんだ。こっちにはどうもできんよ。」


「軟着陸できればいいがね.......。」







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