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『悪役令嬢、最強魔導師として無双します』〜追放されたけどチートスキルで王国も恋もぜんぶ救ってみせますわ〜  作者: のびろう。
第2章『王都へ、反撃のドレスアップ!』

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エピローグ わたくしの物語は、わたくしが書くの

王都の夜空は、もう燃えてはいなかった。


冷えた石畳、崩れた噴水、そして魔力の余韻――。

戦いの痕跡は確かにそこにあったけれど、

人々の目に映る“世界”は、少しだけ変わっていた。


「見たか? あの魔導師、信じられない強さだったな……」

「紅と銀の髪、そしてあの瞳……」

「“紅霞の魔女”――いや、“リディア様”って呼ばれてたぞ」


噂が、風に乗って広がっていく。


まるでわたくしの存在を、誰もが“今知ったばかり”みたいに。


ふふ……勝手なものですわね。

でも、ほんの少しだけ、胸の奥が熱くなったのも事実。


人は変わる。世界も変わる。

だったら、わたくし自身だって――


「変わっていいのよね?」


月を見上げながら、小さく呟いた。



「リディア~!」


駆け寄ってきたセリアは、土まみれのドレス姿のまま、わたくしに飛びついてくる。


「すごかった! 王都を救ったって、街の人たちみんな言ってるよ!」


「……言葉だけなら、なんとでも言えるものよ。

 けれど、ほんの少しだけ嬉しかったわ。……ありがとう、セリア」


そう言って、彼女の頭を撫でる。


セリアの笑顔は、どこまでも真っ直ぐで――眩しい。


わたくしには、かつて“誰かの純粋な好意”がこんなにも重く感じられる日が来るなんて、想像もしていなかった。


「ふふ、わたしも撫でて~!」

「フィーネは子どもじゃないでしょうに……」


「でもリディア、今のわたしって“大精霊であると同時に、リディアの家族”ってことでしょ? だからほら、愛情をもっと!」


「……はいはい、よしよし」


わたくしの手の中で、二人の“家族”が笑っている。

それだけで、この場所に戻ってきてよかったと思えた。



“かつての令嬢”としての人生は、もうどこにもない。

けれど、“今のわたくし”には――剣も、魔法も、仲間もある。


“恋”と呼べるものは、まだ遠いかもしれないけれど……

もしまた心を奪われるような出会いがあるなら、そのときは――


「わたくしのほうから、書き直してやりますわ。

 わたくしの物語は、わたくしが書くのですもの」


誰かのシナリオに従って生きる令嬢は、もうここにはいない。

“悪役”のレッテルも、“断罪”の鎖も。


すべて過去にして、

この手で“自分だけの未来”を紡いでいく。


そう――これは、わたくしが選び直した物語。


リディア・アルヴェインとして、魔導師として、

そしてひとりの“少女”として。


ここからが、“本当の始まり”なのだから。

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