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7 忍び寄る影


 こちら一般部隊の活躍により怪物の討伐に成功しました。引き続き活動を行って下さい

 

この連絡が葉奈のスマホに届く

「やった!あっちの方は大丈夫らしい!私達はこっちに集中しよう!」


「オッケー!鉄の雨!!」

それを聞き谷口は、技を放ち始めた

 バババババ!!


 ―ガアァ!!ゴガァ!!―

グレイ怪物に鉄の礫が突き刺さる

 

一方で侍の怪物は、鉄の礫を切り裂きながら谷口に近づいてくる

 カンカンッ!!

 ―オラァ!―


「はあっ!!」

谷口も刀を構える

 カンッ!!

2人の刀がぶつかり合った…


 

 タッタッタッ…!!

走るローサ

ローサは蒼の弓矢を手に取って侍の怪物の背後に回り出した

「オラァァ!!」

そして顔めがけてぶっ刺す

 ブサァッ!!

 

 ―ガアッ!!ガアァ!!―

 バタッ…

侍の怪物はその場に倒れ込んだ

痛みにもがき苦しんでいる…


グレイ怪物も倒れて上手く立てない…

 ―こんなことで死んでしまうなんて…まだだ…まだやってやる…!―


「終わりだ。鉄の雨!」

谷口は、グレイ怪物に向けてトドメを刺そうとする


 

すると、グレイ怪物のことを庇うように侍の怪物が立ちはだかった

 ―お前はヒミの中でも特別なんだ…死なせるわけにはいかない…グッ…ガアッ!!―

 バババババ!!

 ―グハァッ!ガハァッ!!―

全ての攻撃をくらい、侍の怪物はボロボロになって死んでいった…


「ふぅ…庇ったのか何なのか知らないけど、次はきちんとトドメを刺す」

谷口はグレイ怪物を睨んで言った

 

 ―ハアァ…ハアァ…庇っても無駄だったってことか…?くそが…―

そうしてグレイ怪物が諦めていると…


 

 ドガンッ!!

 ―グカァァア!!―

ショッピングモールの屋上に空間の怪物が現れ出した… 

 ―必ず無駄にはさせない!!―

空間の怪物は、着くとすぐに大きな雄叫びをあげ始めた

彼の能力のせいで、谷口達4人の周りの空間が狂い出す

そうして次の瞬間、彼らはどこかへと飛ばされてしまうのだった…

 ―この世界でこんなに力を使うと…相当な体力消耗になってしまう…ハアァ…だがここが取れるなら安いもんだ―

空間の怪物はグッタリとし始めた…


 ―ありがとうゾラ…なんとか助かったよ―

そう言い、グレイ怪物は立ち上がった


 ―ハアァ…ハアァ…後は頼んだぞ…―

そう言い捨て空間の怪物は消えていった

そして生き残った怪物達がショッピングモール内に侵入してしまう…



 ………………


 

 ギギギ…!!

谷口達4人が飛ばされたところは山城達のいる大病院だった…

「くそ…最悪だ…ありえない…」


 タッタッタッ…!

「どうした谷口!」

走ってくる山城


「それが実は…空間の怪物の能力によって、強制的にここに移動させられたの…」


「2体目の奴のせいか……」


「ここは怪物の世界じゃないのにあの力…もしかしたら今までのやつよりも手強いかも…」

「あれ…でも蝶々はどこに行ったの?」


「あっちの方に行った」

蝶々は何かを見つけたのでどこかへ走っていったらしい…

「でも俺らはまずショッピングモールに向かわないと…」


「そうだね…」

 タッタッタッ…

そうして、蝶々を置いてその場にいた山城達7人は走った




 

  

 ………………

  

一方で蝶々の様子はというと…

 タッタッタッ…

「いた…」

蝶々は急いで電柱に身を隠した 

蝶々の目線の先には変身の怪物がいたのだ…

「何をしているんだ…?」

 

観察を続けていると突然、変身の怪物の姿が谷口に変わりだす…

 

 シャキンッ…!

蝶々は刀を構える

「何を企んでいるんだ…!はあっ!」


 ―誰だ…!―

変身の怪物は蝶々が来ることに気づく

 ヒュンッ…

変身の怪物は蝶々の攻撃を器用に飛んで避ける…

 スタッ…

 ―蝶々か…最悪なことにバレやがったか…―


「谷口の姿に変わって何をするつもりだ…言わないのならここで殺すまでだ」


 ―お前らは全員死ぬ。その時が来るまで待っていろ―

 タッタッタッ…!

変身の怪物は後ろを向き、逃げ始めた


「逃がすか…!蝶の舞!」

蝶々は、蝶の舞を舞いながら変身の怪物を追いかける


 ―ここでの戦いはあまり好まないな…―

すると変身の怪物は侍の怪物に姿を変え始める

侍の怪物の能力で、自身の手に刀を生成し構えた

 シャキンッ…!

 ―ハアッ!―

 カンカンッ!!

 ―うぅ…やはり強い…これは厳しいか…―


「はあっ!!」

 ブサァッ!!

変身の怪物は、蝶々に腹を斬られる

 

 ―ガァッ!!―

その一撃を喰らい吹き飛んでいった

 ―こうなったら…!―

変身の怪物は再び変身能力を使った。次に変身した姿はマザーだった

 ―いでよヒミ!―


 ガガガ…!!

その掛け声とともに、地面から数体の対応怪物が現れる

 ―グガァ!ガア!―

出てきた対応怪物達は蝶々の進行の邪魔をする

その隙に変身の怪物は走ってどこかへと逃げてしまった…


「くそ…!どきやがれお前ら!」

 ズサッズサッ!ズサァァ!!!

怒りにまかせて蝶々は、周りの対応怪物達を木っ端微塵に切り刻む

 ズザザザ!!!

 

 ―ガアァァァ!!!!―

 

蝶々は一瞬で対応怪物達を全滅させた。しかし、変身の怪物には逃げられてしまった…

「はあぁ…はあぁ…あと少しだったのに…」



  

それに加えてショッピングモールも侵食が完了してしまった…

怪物達の計画がだんだんと進んでいってしまっている…



 

 

 ………………


壱の怪物の世界に場面が移る…


 

 ゴゴゴゴ…!!

 ―3地点目の解放おめでとう。後2つだ―

嬉しそうに長は言った


 ―素晴らしきことなんでしょうけど…今回は負傷者が多くてですね…―

マザーは言った



辺りでは、マザーに介抱されているグレイ怪物…

力を使い切った空間の怪物…


 

 ―この状況からするに…当分は戦わないようにしたほうがいいかもな。頑張ってくれた分しっかり休んでくれ―

長は仲間を気遣った



 

 ………………


本部では…


  

 バンッ!

机を叩く音…

「くそ…!逃した…」


「大丈夫か蝶々…」

山城が蝶々の部屋の中に入る


「大丈夫だけど…取られたんだよな、3番目」


「まぁそうだな…」


「テレビを見たらわかる通り山下坂の治安が悪くなっていってる…」

「やっぱり諦められない…」


「あの時の再来は絶対に嫌だ…」

 

 ガチャッ!

すると蝶々の部屋に官吉が入ってきた

「蝶々さんやはりきついですか…参が侵食されてしまったようで…」


「体力的には大丈夫なんですけど…やはり怪物たちのほうが一枚上手というか…」

「空間の怪物さえいなければ良かったんですけど…」


「こちらも大量の一般部隊の派遣をしますので、後2地点絶対に死守しましょう」


「あぁ…頑張ろう…」


 

 

そして次の日…

山下坂町に大量の一般部隊が派遣される

歩いても歩いても山下坂には全く人がいない。ただ、対応怪物と下級怪物はウロウロ歩き回っていた…


北部、北東部の方、壱、弐のある場所はすでに怪物の世界になりかけている。怪物世界のオーラが漂いだし、本当に人間界に侵食しているのが目で見てわかる


 

すると…

 バババババ!!

山下大病院に向かおうとしている下級怪物を一般部隊が撃ち殺している

 

一般部隊は10班くらいに分かれて隅から隅まで探索

対応怪物には苦戦することもあるが、下級怪物は楽々に撃ち殺していく





  

4班が慎重に探索をしていると、その背後から誰か人間がやってくる…

その人達は足音をたてずに背後から襲いかかった

目的は一般部隊が持っている銃を奪うこと、そうして2丁の銃が奪われてしまう…


「よし、逃げるぞ!!」 

奪うのに成功したことで、その人達は猛ダッシュで逃げ出した

いったい何なんだろうか…

 

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