4 怪物の支配
石の効果で、高い跳躍能力、対空能力を持ち、人によって、それぞれ違う武器を手にする
谷口は持っている刀を使い、怪物を切り裂く
「鉄嵐!」
バババババ!!
鉄の粒が怪物を襲う
ボガーン!!
一体目を撃破する
「土の手!」
山城は、周りの土を手の形にさせ、その手で怪物を握りつぶす
ブシャッ…!
2体目を撃破
シャキンッ…!
蝶々は刀を構え、3体の怪物に狙いを定める
シュバッ!
「蝶の舞!」
ズサズサッ!ブサァ!!
蝶々のしなやかな動きで、一気に3体の怪物を撃破する
それを見ていた赤城
「流石は経験者…動きが素早い…」
「負けてらんないな。俺らも行くぞ」
蒼は、青の石の能力で弓を授かった
その弓を使って遠距離射撃を試みる
赤城の剣、バロンの槍、3人がかりでようやく一体の怪物を倒せる
葉奈は杖、ローサはグローブ、ゴルドには手に小型の大砲が取り付けられる
バンバンッ!
ローサは、グローブで怪物を殴る。そうしてその背後からゴルドが砲弾を当てる
ボガーーン!!
―ガアァ…―
バタッ!
「凄い…こんなにも早く倒すだなんて…」
一歩も動くことができなかった葉奈…
「どうやって攻撃をすればいいんだ…」
「葉奈の石は攻撃向けではない。回復に回ったほうがいい」
谷口は葉奈にアドバイスをする
「回復ですか…分かりました」
ドンッ!
―グガァ!!―
1体の対応怪物が、叫びながらローサの前に立ちはだかる
―ガアァ!!―
バンッ!
「キャッ!」
ローサは怪物に殴られる
―ガアァ…!ガアァ!!―
怪物がローサを襲おうとした時、そこに蝶々がやってくる
スパンッ…!!
蝶々は持っている刀で、その怪物の胴体を切った
「危なかったなローサ、葉奈に回復してもらうと良い」
タッタッタッ…
「ローサ!回復しに来たよ」
ローサのもとに葉奈がやってくる
「葉奈、ありがとう」
葉奈は持っていた杖を振りかざすと、先から緑の光がローサを包んだ
「回復してく…凄い」
「攻撃には向いてないらしいんだけど…回復役としてよろしくね!」
バンバンッ!バンバンッ!
そうして蝶々達は暴れている対応怪物を追い払う
「ふぅ…なんとか倒せたな。例え対応の奴らだとしても、ただの量産型にすぎない」
「蝶々さんやりましたね」
赤城はホッと安心する
トコトコ…
するとそこに誰かが来る
「私の名前は官吉と言います。突如として現れた怪物がこの世界を支配してしまうことを危惧し、政府から送られてきました」
「政府の人…」
「はい、元あった施設を改良し、怪物を倒すためだけの機関を新たに設置しました。そこで、あなた方に力を貸して欲しいのです」
「怪物を倒すのが円滑に進むのならば、力を貸してもいいのかもな」
蝶々は官吉の提案にのっているようだ
「それじゃあ、怪物討伐部にそれっぽく隊をつけて…怪物討伐部隊って名前にしよう」
早速ローサは名前をつけ始めた
「そっちの方がいいね!」
葉奈達も乗り気で言う
「分かりました。それでは、あの怪物の死骸は私達が処理いたします」
「その機関はここにありますので、何か持っていきたい物があれば事前に持ってくるようにして下さい」
そうして官吉は、蝶々達に怪物隊の機関がある場所を提示する
「海沿いで、しかも大きめの建物だ」
「俺達は少し持っていきたい物がある。蒼達は先に行っててくれるか」
「分かりました。では、後で合流しましょう」
そうして蝶々達は、自身の家へと戻っていった
………………
トコトコ…
蒼達は、そのままその機関へと向かう
蒼達が住んでいる山下坂町から歩くこと15分、羽水町にある怪物隊の施設へと辿り着く
中に入ると内装はキレイだというのが分かる。地下には練習用スペース、一階には食堂、二階から上は、部隊の人達の部屋があった
「今日からここで…」
「なんか…ワクワクしちゃうかも。気は緩めちゃダメなんだろうけどね」
「これも、怪物を倒してもらうためです。怪物が現れたりしたら出動して貰う形になっていますのでよろしくお願いします。それでは」
「あそうだ、怪物隊の連絡用スマホを配ってます。受け取って下さい」
そうして官吉は、関係者室へと行ってしまった
………………
一方蝶々たちはと言うと…
「書物などは大丈夫かな」
「あぁ全部バックの中にいれたさ」
「だけどお別れかぁ…」
「仕方ない。怪物が復活してしまったせいだ。これからは今までみたいにのんびりしてられないな」
ガラガラ…
そこに誰かが来る
「すいません…少し休憩がしたくて来てしまったんですけど」
そこにいたのは登山をしていた1人の男だった
「珍しいですね。こんな場所、中々人は寄り付いてきませんよ」
山城が対応する
「そうですか。でも何か優しそうで安心ですよ」
そうしてその男は、家の中に入り椅子に座り始めた
「ふぅ…身体が休まりますね本当に感謝ですよ」
「おや…なんですかその石…」
その男は、机に置かれている蝶々の石に注目する
「あぁ…別に気にしないで下さい。大したものではないので」
「いや〜気になるな。さて、何なんでしょうね…」
男は蝶々の石を触ろうと、手を伸ばす
シャキンッ!
「お前人間じゃねぇだろ…」
山城はその男に向けて刀を向けた
その男は石を盗ろうとするのをやめ、手を引っ込んだ
―変身解除―
すると男の身体はだんだんと紫がかっていく
―後もう少しだったのにな。ふっふっ…―
タッタッタッ…
ただの一般人に変身していた変身の怪物は、その場から一目散に立ち去る
「くそ…」
………………
数十分後…
蝶々達は怪物隊の施設へと辿り着く。すでに用意されている部屋にそれぞれ1人ずつ入っていった
その日の夜のことだった…
江土高校の敷地内に再びゲートが開かれる
そのゲートからは、怪物がぞろぞろと出てくる
ザッ…!ザッ…!ザッ…!
グレイ怪物を先頭に、彼らはどこかへと向かっているようだ
誰の目にも付かないように、ひとけの無い暗い道を歩いている。そうして彼らは闇夜に消えていった
次の日の朝
―ガアァ!!―
翼を持つ対応怪物が、人間界の上空を飛び回っている
チリリ!チリリ!
怪物発生!怪物発生!直ちに向かって下さい
「あぁ…最悪の目覚めだ…」
警報とともに起きる蝶々達
外に出ると、直ちに彼らは石を使い飛び立った
地上では蒼と葉奈とゴルドの3人が遠距離射撃、
上空では他6人が直接的に攻撃を行う
………………
―ガアッ!!―
ガシッ!!バゴンッ!!
空飛ぶ対応怪物は、すでに破壊活動をし始めていた
3mの巨体がビルによじ登り、そのビルを破壊しようとしている
するとそこに現れたのは蝶々と赤城、それぞれ刀と剣を構え攻撃をする
シャキンシャキンッ!ズバァァ!!
―グガァア!!ガァ!!―
その怪物は切り裂かれ、地上へと落ちていった
バーン!バーン!バーン!
彼らは怪物と戦い合っている
「蝶の舞!」
ズバババ!!バーーン!!
「ふぅ…一応全員倒したか…」
「蝶々さん凄すぎますよ…なんなんですかその技」
赤城は蝶々に近づく
「お前たちも経験を積めば使えるだろう」
安心するのもつかの間、再び対応怪物が上空を飛び回り始める
「まだ来るか…」
「対してあいつらは強くない。油断しなければ余裕で倒せるはずだ。行きましょう」
赤城は剣を構え、突撃する
シャキンッ!
「怪物は全員ブッ倒す!」
バッ!
蝶々も向かっていった
バーンバーン!!バゴーン!
―ガアァア!!!―
バーーン!!バゴーーン!
彼らのおかげで、怪物達は倒されていく
………………
タッタッタッ…
遅れてやって来た怪物隊の一般部隊
「あれ…?怪物が死にまくってる。もう終わったんですか…」
彼らは、地上にいた蒼達に話しかける
「はいそうです。彼らがやってくれました」
「ホントスゴイですよね」
自慢気にゴルドは言った
「ですね…それじゃあ、私達は怪物の処理をしますね」
「お願いします」
タッタッタッ…
一般部隊は怪物を処理しにいった
………………
「はあっはあっ!オラァ!」
ズザァァ!!
―ガァッ!―
「よし!終わった」
最後の一体を赤城が倒す
「ナイス赤城。どうだ、結構慣れてきたんじゃないの」
「まぁこんくらいなら余裕ですね。でも…まだ終わりそうにはないですね…」
山下坂町の方向から再び対応怪物の奴らが翼を広げて飛んでくる。何度倒しても現れてくるのだ
シャキンッ!
蝶々は刀を構えた
「もしかしたら、あいつのことを生み出している元凶がいるのかもな。まずはそいつを殺さないとキリががない」
するとローサが言った
「そう言えば、山下坂の方から来てる気がする」
「となると場所は江土高校で間違いなさそう…蒼達を呼んでいくぞ!」
「蒼!蒼達もついてきて!」
赤城達の声を聞いた蒼達は、上空へと上がる
そうして、蝶々達についていった
シャキンッ!
それぞれ武器を構える
そうして山下坂町から飛んでくる怪物達をなぎ払いながら、江土高校へと向かっていった
………………
―蝶々達の様子はどうだ。まだバレていないか?―
グレイ怪物は、彼らの目的である場所へと辿り着いた
その場には、アメンボのような身体と脚をもつ一つ目の怪物。空間の怪物もいた
―ヒミ達のおかげでバレていない。では、早速始めようか―
彼らの後ろには数体の下級怪物がいる
そして彼らの目的の場所とは、江土高校から少し離れたところにある花沢高校
―さぁ行け!ザゴ達!―
―ガアァ!!―
下級怪物達が中へと入っていく
キャアーー!!
「なんだあの怪物…!」
ドスッ…ドスッ…!
―グガァ!!―
「やめろぉ!!」
ガシッ!
下級怪物が花澤高校の生徒を掴んだ
「は…ぁ…」
怪物はゲートを開き、その生徒を投げた
………………
怪物隊の応接室…
プルルル…
電話が鳴る。花沢高校からかかってきた…
「私達の学校に!あの怪物が出てきたんです!助けて下さい!」
「分かりました。直ちに…」
ブサッ!
「ああぁぁっ!!!」
―くそ…こんなところでバレてしまうとは…―
グレイ怪物はナイフで、電話をかけている人を刺した
ブツッ!
「なっ…!電話が切れた…?」
電話を対応している人は、どこから電話がかかってきたのかを、仲間と調べ上げる
「花澤高校…?怪物の野郎…あいつらまた高校を狙いやがって…」
トコトコ…
そこに怪物隊の隊長がやってくる
「蝶々達に連絡を送れ!早くするんだ!」
しかし電話が繋がらない…
果たして蝶々達に何があったのか……
長の見た目を合致させたい
空中に発生している霧から、ぶら下がるように出現しており、ミミズみたいな形の身体、先端(顔に当たるところ)には目が1つだけある。そして細い関節に繋がれた1本しかない右手。めちゃでかい