同窓会(7)
<ヒロ、
明日、会える?>
翌日、ユウさんからメールが来た。
明日、なんて急なこと、言ったことがなかったのに。
どうしたんだろ。
けど、グッドなタイミングで仕事が休み。
<大丈夫ですよ。
仕事、休みだから>
と返信。
<じゃ、おれの仕事、
夕方には終わるから。
ウチにおいでよ>
もう何度かお邪魔してるユウさんの家。
高級マンション。
ブルジョワなのは車だけじゃなかった。
どーしておれって、好きになる人がこうもお金持ちなんだろ。
ヒクツになっちゃう。
そして翌日。
マンションの入り口でユウさんの部屋ナンバーを入力。
『おいでよ』
インターフォンから聞こえるユウさんの声。
と同時にドアが開いた。
エレベーターで5階。
ドアの前に立つと、気配を感じたのか、カギの開く音。
「待ってたよ」
開いたドアの向こうには、ユウさん。
何度も来たから、タイミングが分かるらしい。
ドアを閉じると、ユウさんはいきなりおれを抱きしめた。
「会いたかった」
吐息まじりの声は熱い。
おれもユウさんを抱きしめた。
心の隅に罪悪感。
軽い食事と話。
けど、
なにかが違う。
そうだ。
ユウさんの目だ。
寂しそうだ。
どうしたんだろ。
リビングのソファーで寄り添って座った。
二人でテレビを観ていた。
ユウさんは少しだけ座りなおして、おれに向き直った。
「ヒロ、これ、プレゼント」
「ん?なんで?誕生日でもないのに」
小さな箱は、見ただけで高級そうなものだと分かる。
「いいから、受け取って」
「う、うん。・・・開けていい?」
「どうぞ」
ラッピングされた小さな箱を開けると、
・・・シルバーリング。
ウルフの顔をあしらった、ワイルドなリング。
「これ、欲しがってただろ?」
確かに、欲しかった。
けど、それをユウさんに言ったことはない、はず。
貢がれるのはイヤだったから。
「でも、こんな高価なもの、受け取れないよ」
「受け取ってほしい。おれの願いでもあるから」
言葉にしない部分を、おれは理解した。




