表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
どうかご自愛を・・・  作者: かのい かずき
97/106

同窓会(5)

集合場所から会場までの移動の間、好奇の目がおれに集中。



「お前、変わりすぎだろ?」



「え、そう?ヤバイ?」



「たったの4年でここまで変わるなんてねェだろ、フツー」



真木はまだおれをジロジロと見てる。



「整形した・・・ワケじゃないよな」



寺本は面白い生き物を見てるような顔だ。



「な~んも触ってませんけど」



そんなことより、おれには気になることがあった。



「中沢は、来てないんだな」



「ああ。あいつ、連絡が取れないんだ。一応、実家の方には電話したんだけどな」



「そうか・・・」



ちょっと落胆。



「会いたかったのかな?樋口クン?」



寺本が耳元でボソリとささやいた。



「うん、まァ」



つい、本音を言ってしまった。



「あ、いや、そ、そーじゃなくて・・・」



あたふたするおれを、寺本はしたり顔。



「まだ好きなんだね~。純なヤツ。けど、見た目とギャップがありすぎ~」





「うゥ、うるさ~い!」



ここはもう、寺本のノリに合わせるしかない。



そうやって、おれは中沢を頭の中から追い出した。



会場についてからは、今度は女子たちに囲まれてしまった。



「樋口君、カッコよくなったよね~」



「高校ンときもカッコよかったけど、あのときは知性的って感じっだったなァ」



「今は危険なオトコって感じ」



それ、ほめてるのか?



彼女たちも知らない。



おれがゲイってこと。



知ってる会社の同僚の女子社員にしてみれば、危険な香りがちっともらしい。



「よせ。間違ってもおれなんかに惚れるな。不幸になるぜ」



忠告のつもり。



女子たちは一瞬真顔。



そして・・・。



「やだ~、樋口君ってば、おもしろ~い!そんなキャラだった~?」



けらけら笑ってる。



こら。



マジメに聞け。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ