オトナ的アクション(7)
「いやァ、懐かしい思い出だね~」
かなり昔って感じだけど、7年前だ。
元気にしてるんだろうか、ユウさん。
おれとキミちゃんは他愛のない会話で盛り上がった。
♪~♪~
電話だ。
「ちょっと失敬」
おれはキミちゃんから離れ、レジカウンターの横にある電話を取った。
ナンバーディスプレイには見慣れない番号。
頭は03。
東京だ。
クレームかな。
今時、電話でクレームなんて、どんだけ怒ってンだか。
おれはちょっとビビッた。
受話器上げて、すぐに切ってやろうか。
なんてヨコシマな心。
ありえね~。
ちゃんと誠実な対応しないと。
「はい、お電話ありがとうございます。シルバーアクセサリーショップ、スクルトヴィジョン、小森と申します」
用件を聞いて対応しながらも、おれの頭ン中は真っ白。
「はい。ありがとうございました」
受話器を置く。
フゥ~、っと深いため息。
さて、少し整理しようか。
気持ちを落ち着かせて、おれはこの事態を正確に理解しようとした。
「どしたの?テカってるよ?」
テカってるはヨケーだ。
確かに、汗がにじんでるけど。
「取材だって」
「誰の?」
「ウチの」
「とうとう来たか」
え?
「大丈夫、私がちゃんと証言してあげる。いつかやると思ってましたって」
・・・はい?
「未成年に手ェ出して、ヤバイことになるんじゃないかなァ~って、思ってたんだよね~」
おれってナニモノ?
「取材って、シルバーアクセの雑誌を出版してるトコからなんですけど」
「なんでそんなマトモなトコから電話が来るのよ」
まるで、おれの商売がマトモじゃないような言い方ですが?
ちぇ、つまんねぇ~の。
なんて言いやがった。
キミちゃん、怒るよ。
そう言おうとして、口を開きかけると、キミちゃんは笑顔で振り返った。
「おめでと。これでまたメジャーになるね」
フンガイした気分は一気に吹き飛んだ。
「ありがと」




