オトナ的アクション(6)
ベッドの中でのユウさんは、優しかった。
初めてだったおれを、包んでくれた。
「ヒロ、好きだよ」
いつの間にか、呼び捨てにされてた。
けど、なんかいい。
抱きしめるユウさんの体の、ほどよい筋肉がおれの肌に触れる。
初めての感覚。
おれもユウさんを抱きしめた。
・・・・・・そして・・・・・・。
「どうだった?初めての体験は」
ユウさんの腕の中。
指先はおれの肩をくすぐってる。
おれ、どんなことしたんだろ。
あまり覚えてない。
けど、赤面するには十分すぎることはした。
おれは恥ずかしくなって、彼の胸に顔をうずめた。
「かわいいね、ヒロ」
クスリと笑いながら、ユウさんはおれをギュッと抱きしめた。
その腕はたくましく、温かく、おれは初めて頼れる存在を感じた。
おれはこの日、オトナになった。
ような気がした。
おれにとって、この体験が一つの段階として必要だった。
ユウさんは帰りの車の中で、おれの手をずっと握ってくれた。
「帰したくないな」
なんて言ってくれる。
「今度、泊まりにおいでよ。その方がゆっくりできるだろ?」
その言葉がなんだかアダルトで、おれってば、また赤面。
「はい。じゃ、都合つけておきます」
おれは敬語から抜け出せないでいた。
ユウさんはタメ口でもいいって言ってくれるけど。
メールでは普段と変わらないようなことが言えるのに、直接だと、ガッチガチになっちゃう。
「じゃ、今日はありがとう。またメールするから」
そう言って、ユウさんはおれを下ろして去っていった。
優しい人だったな。
タイプだし。
また会ってもいいかな。
そう思えた。
けど・・・
ちょっと汚れたような気がした。
これがオトナになるとゆーことか。
そして、そう思う自分が、まだ子供だと思った。




