秋の空(4)
寺本の「応援宣言」からとゆーもの、おれは落ち着かない。
いつ、行動にでるか分かったモンじゃないし。
どんな行動かも分からん。
応援なんてするなって言えばよかったかな。
でも、そうなると、おれがゲイだって認めたことになる。
否定したいワケじゃないけど・・・。
ところが寺本は、自分がそんなことを言ったのかも忘れてる感じ。
口ばっかで実行しないヤツは好きじゃないけど、今回ばかりは感謝。
けど、おれは少しでも寺本の調子のよさに感謝したことを後悔した。
今、おれ、中沢といる。
二人だけ。
ほかに誰もいない。
秋の気配が色濃い風が、おれと中沢の間を吹きぬけた。
・・・・・・。
どーすンだよ、この空気を!
思いっきりカタイ空気。
なぜ、こんなことになったのか。
時間はちょっとさかのぼる。
「樋口ィ、昼メシ、屋上で食おうぜ」
過去に一度もそんな誘いなんてしなかった寺本だ。
なにかある。
と思った。
当然だろ。
もちろん、お断りした。
「いいじゃんか、たまには。いい天気だしさ」
いい天気なのはお前の頭ン中だけだ。
サイギシンたっぷりなおれだったけど、油断した。
寺本の脇には、真木や数人のクラスメイトがいたからだ。
教室を出ると、真木たちは、
「おれら学食で買ってから行くわ」
と離れていった。
寺本と二人で屋上へ向かう。
「寺本、なにをたくらんでる?」
「ん?たくらむって?」
そ知らぬ顔でグイグイをおれの腕を引っ張る。
あやしい。
あやしすぎる。
屋上へのドアを開けると、そこにはまばらにも生徒がいた。
あれ?
ちょっと安心。
ホントに昼メシだったのかな。
・・・寺本はコウミョウだった。




