リセット(6)
ぼやける目を何度もばたきして、メールを読んだ。
そしてすぐに返信。
<ゴメン、ちょっと体調が悪いんだ。嫌ってなんてないから大丈夫だよ>
<風邪でもひいたのか?>
<喘息なんだ。大丈夫。一日寝たら治るから。最近調子に乗って仕事してたらこんなことになっちゃった。へへ>
ガイにもいらん心配をかけさせたくなかった。
だから明るめなメール。
<そっか。体あったかくして、よく寝ろよ。元気になったら会おうな>
<うん!会おう!>
<じゃ、今日はもう寝なよ。おやすみ>
優しいメールだ。
この優しさは昔と変わらないな。
おれはケータイを握りしめたまま眠った。
そこにガイがいるから。
布団の中のぬくもりにガイを思いながら、おれは睡魔に身をゆだねた。
目を覚ますと、喘息はすっかり治ってた。
久々の十分な睡眠に、気分も爽快。
「おはよ~」
リビングでは、母さんがすでに朝食の用意をしてた。
「あら、大丈夫なの?」
「うん、よく寝たし」
「そう。お母さん、よっくんがまたひどい喘息になるんじゃないかって、心配しちゃった」
「へへ。ゴメンね。もう大丈夫だから」
子供扱いもよしてほしいけど、母さんの言葉は素直にうれしい。
「じゃ、しっかり食べて、栄養つけてね」
出た。
母さんの大量食事攻撃。
あっさり系のものばかりだけど、ハンパないぞ。
元気よくても残すぞ、この量は。
とりあえず、夜までもちそうなものは残しておいて・・・。
「こら、ちゃんと食べなさい」
「・・・母さん、もう子供じゃないんだから」
「なに言ってるの。よっくんはお母さんの子供よ~」
意味違いますけど。
・・・言ってもムダか。
むりやり口に押し込んで、おれは拷問に近い食事を終えた。
仕事の準備をしながら、おれはチラリとケータイを見た。
ガイにメールしないと。
したくを終えて、ちょっとゆっくりできる時間ができた。
さっそくケータイを開いた。
<おはよう。昨日はご心配をおかけしました。もうよくなったから。じゃ、仕事、頑張ってね>
送信っと。




