表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
どうかご自愛を・・・  作者: かのい かずき
102/155

初めての再会(3)

おれが座った席の隣には、めがねをかけたエリートサラリーマン風な男がいた。



おォ!?いいオトコ。



・・・って。



「上野じゃん」



「遅い!」



上野は不機嫌丸出しで腕組してる。



「ゴメン、仕事が片付かなくてさ」



「そうじゃない。監督たちへの挨拶も大事だがな、まずはおれンとこに来いよ」



なんだそりゃ。



「子供みたいなコト言うなよ」



「子供はお前だろう!もう30にも手が届くってのに、なんだその格好は!時間は守らんし。だいたいなァ・・・」



はいはい。スンマセンでした。



おれは謝る代わりに耳に指を突っ込んだ。



ひとしきりまくしたてた上野が落ち着くと、おれはスポンと耳から指を引き抜いた。



「そんなにヘンかなァ。チャラくないし」



「十分チャラいわ!」



「もう、上野先輩ったら。それくらいにしてくださいよ」



根岸さんが止めに入ってくれた。



そうだそうだ。



いい大人が大声を出すモンじゃないぞ~。



「さ、上野も落ち着いたことだし。再会を祝して乾杯だ!」



監督がグラスを上げた。



おれたちもグラスを上げた。



「な、お前、シルバーアクセサリー作ってるんだろ?」



ビールを一気にあおった上野が言ってきた。



「う、うん」



それは根岸さんから聞いてるはずだ。



なんだろ。



あらたまって。



「お前に頼みがあるんだが・・・」



ほォ。



「なによ」



「指輪を作ってもらいたいんだ。もちろん、金はちゃんと払う。これは正式な注文だ」



「指輪なら、ウチにあるよ?HPもあるし」



「いや、オーダーでお願いしたいんだ。二つ」



「なんだ、結婚指輪か?」



おれはふざけて言ってみたんだけど・・・。



「・・・そ、そうだ」



・・・・・・。



「誰とよ」



上野は目だけを動かした。



その先にいるのは。



「根岸、さん?」



「ああ」



「本人の同意は得てるのか?」



「当たり前だろう!」



「声、大きいぞ」



「す、すまん。今回のOB会に合わせて、あいつのご両親に会いに行くつもりだ」



上野は東京のスポーツジムで働いてるらしい。



めったに休暇も取れないから、この都合に全部やってしまおうと考えたんだと。



「おめでとう」



「サンキュー。で、やってくれるのか?」



「もちろん。承るよ」



「そうか。よろしく頼む」


上野はほっとしたのか、ビールをあおった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ