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金貨三枚で買った性奴隷が俺を溺愛している  作者: 結城 からく


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第60話 奴隷に罰を与えてみた

 通りの店で朝食を済ませた俺達は、依頼の確認をするためギルドへと向かう。

 せっかく迷宮に潜るなら、貼り出された依頼もこなしたい。

 納品系の依頼を意識するだけで稼ぎの効率が大きく違ってくるのだ。


 ギルドに入った途端、冒険者達の視線が集まってくる。

 今までは考えられなかった状況だ。

 聖騎士を倒した評判はもう周知の事実と化している。

 冒険者達の視線を無視して室内を進み、俺は受付に赴いた。

 そこには愉快そうに頬杖をつく職員の姿があった。


「どうもどうも、相変わらず人気者ですねぇ」


「望んでいないがな」


「いいじゃないですか。これも決闘の功績が認められたって証拠なんですから。あなたに対する評価は前々から低すぎると思ってたんすよ」


 職員は大げさに述べる。

 どこまで本気の発言なのかは不明だ。

 別に以前までの評価については妥当だと思っているのだが。

 むしろ現状が大間違いだろう。

 これについて議論するのも不毛だと感じた俺は話題を変える。


「そういえば休暇はどうしたんだ」


「温存してますよ。すぐに使うってもったいないじゃないっすか。繁忙期に消化するつもりっす」


「……ギルドマスターが許可をするのか?」


「押し通すだけの特権がありますので」


 職員は胸を張って断言する。

 彼女は雷魔術の達人だ。

 短期間で術を開発できるほどなので、たぶん俺の想像を超えている。

 本来、こうしてギルドの受付担当をやっている人間ではない。

 色々と濁しているが、きっと相当な権力を持っているのではないかと疑っている。

 ギルドマスターの許可をもぎ取るのも、そう難しくないのだろう。


 職員はビビに目を向けた。

 身を乗り出した彼女は囁き声で話しかける。


「ビビちゃんもおはようございます。昨晩はお楽しみでしたかね」


「夜じゃなくて夕方だったよ」


「おい」


 俺は思わずビビの頭を掴むと、髪をくしゃくしゃにする。

 構ってもらえて嬉しいのか、ビビは笑顔でされるがままになっている。

 あまり夜の事情を吹聴すべきではない。

 何度か注意しているものの、反射的にビビが答える場面は多かった。

 意図的ではない上、実害はこれといって無い。

 それでも黙認できる内容でもなかった。


 案の定、職員は意地の悪い笑みを浮かべている。

 何も言わないのが余計に厄介だ。

 意味深な目付きが色々と物語っている。


 まあ、これも恒例のやり取りだ。

 俺自身、諦めている部分も否めない。

 元々は性奴隷として購入したのも事実である。

 恥ずかしがらずに堂々とすべきなのかもしれない。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 第60話到達、おめでとうございます! >俺は思わずビビの頭を掴むと、髪をくしゃくしゃにする。 >構ってもらえて嬉しいのか、ビビは笑顔でされるがままになっている。 「罰」という名のご褒美…
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