03
イザナミ御殿から閻魔邸に向かいます。
実は二人の従者を待たせているのです。
その従者とは桃太郎さんと金太郎さんですよ~
イザナミ御殿では男子禁止令が発令されています。
もちろん規則はイザナギ様とスサノオ様がしました。
私は連絡係なので除外されたのですが、
『ホスセリは女性的だから大丈夫だ』
なんて……私だって男らしくなりたいんです!
「あのぅ、閻魔邸に着きました」
青い小鬼がおずおずと声を掛けます。
しまった、怒りを振りまいてしまったやも――
お詫びに、お駄賃をあげましょう。
「早いのですね、ありがとう」
「わあ、いいのですか?」
「ええ、お菓子でも買ってください」
「ありがとうございます!」
可愛い……この小鬼はずっと馭者をしてください。
成長したら悪鬼に変貌なんて勘弁ですよ。
それにしても、閻魔邸は大きいです。
ご本人もちょっとした巨人の様ですしね、
今は裁判中だと思いますので
さっさと桃太郎さん達と合流しますか――
門番の赤鬼に挨拶してから邸内へ。
「お久しぶりです、ホスセリさま」
うわぁ、閻魔様がいらっしゃいますよ!
「お、お久しぶりです、閻魔様。
今回は邸を貸して頂き、大変感謝しております」
「はは、堅い挨拶は抜きでいいですぞ!
本日は色々とご相談したいことがありまして」
色々とは? な、なにを話すのでしょう!?
「その……天界へ慰安旅行は可能ですかな?」
慰安旅行? 鬼さんが、団体で!?
お、落ち着きましょう。ともかく仕事です。
「ならば観光庁と話した方が宜しいですね、
私から連絡しますが――移動はどうします?」
国土交通省と渡りを付けるのは簡単ですが
空船は天界でしか可動しませんよ?
「むろん考えております。我々には龍が居りますからね」
龍、あの伝説の!? あゝ私もドラゴンに乗りたい!!
「コホン! 安全確認の為、それに乗ってもいいですか?」
「安全性ならば既に許可は取ってあります。
残念ながら貴方には無理かと……気性が激しいですからな」
ぐふぅ! わざわざ大義名分を出したのに
断られるなんて恥を搔いただけでした。
いやいや後悔はさておき、話を進めなければ――
「ところで、旅行日程はいつなのです?」
「秋頃と考えております」
ふむ、まだ時間もあるし恐らく大丈夫だろう。
「分かりました。戻り次第、掛け合います」
「それは有難い! それとホスセリさま、
観光庁の方を閻魔殿へお呼びしたいのです」
「伝えますが……接待もほどほどに」
「いや~計画を詰めるだけですぞ!」
わざとらしいですが、まぁ良いでしょう。
それより動物との縁がなさ過ぎです!
嗚呼、一度でいいからドラゴンに乗ってみたかった~