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男も女も湘南ライドで恋を語る勿れ!  作者: 三ツ沢中町
第七章 人も羨む夏休み
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第191話 翔子のワンメイク

 ——ここは私の持てる力で、最高のパフォーマンスを引き出してやるんだから。

 ちゃんと撮っておいてよね、春風!

 私の全力をね!

 

「しっかり撮りますよ、翔子さん。存分にやって下さいな」

 春風はポッケに忍ばせたアメちゃんを一つ口に頬張り、沖合で波待つ翔子の姿に目を凝らす。

 

 ——あっ、凄いの来たかも。

 行くよ!

 

「凄いセットが入ってきました。葉山選手がフルパドルでギリギリからのテイクオフ、波分厚く相当ホレてます」

 

 ——ちょっとボードがバタつくけど、しっかりレールが入ったから行ける!

 

 ボトムに向かう最中、カール(崩れた波)が速くてチューブに入った。

 

「半身チューブ入ってますよ。波が重なってきて、パワーがありますよ、波も長いし」


 ——いい感じ!

 このままボトムへ。

 

「葉山選手のあの暗め色のボードは、EPS5・11でフィンがラージ履いてて、リッターがあるのって聞いてましたけど、この波でスピード出ていていいワークしてますね。ボトムでしっかりエッジの効いたレールターンを決めて、トップへ向かい何を仕掛けるのか?」 

 

 ——ここ一本目はオフザリップよ。

 足裏のゴリゴリ感が凄いわ。

 風がオンショア気味だから表面荒れ気味よ。

 でも、テールキックも入った、めちゃ特大スプレーを撒き散らしたし、いい感じよ。

 

「キレキレのボードワークに脱帽ですよ。二本目もボトムターンからの……オフザリップ、最高!」

 

 ——頭オーバーだと、流石に走るわ。

 これならあれ行って見るかしら。

 

「葉山選手ごリップで身体をクルクルっと回旋させて、エアリアル360、カールを交わしてまたショルダーからボトムへ移り……」

 

 ——最後は渾身の一撃で、エアリアル……決まった。

 

「ヤバいヤバいヤバい。翔子さんヤバいいでしょう!」

 

「早乙女くん」

 と駆け寄る声に反応した。

 春風は振り返り、

「あっ、岩下先生」

 と驚いた。

 先生がめちゃ笑み溢してる。

「翔子ちゃん、よくやったわ。一発で決めるところは流石だわ」

「しっかりと撮りましたよ。翔子さんの活躍を」

「じゃあ、後少しだけよろしくね、カメラマンさん」

「任せてください!」

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