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Qub  作者: ソノ
《ヒコツエリア》編
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Q39 氷笏沢市

 氷笏沢ひこつざわ市の気候は外海の気象影響を受ける分岐点にある。


 冬の寒さは厳しくマイナス20℃を下回ることも多い寒冷地であるが、比較的晴れることが多いので生活するのには快適である。なので夏は内陸にありながらも外海の影響を受けて冷涼である。


 また温泉街としても有名で、「氷笏川ひこつがわ」を流れる一帯には古くからの温泉宿が立ち並んでいる。

 

 例年一月になれば氷のお祭りが開催され、凍った川の上に様々な氷像が設置される。

 そして市の最北に位置する氷笏湖ひこつこは国内で三番目の大きさを誇り、湖水の透明度が異常に高いのでも有名で、「氷笏湖のエメラルドブルー」としても名高い。


 養殖漁業も盛んで、氷笏湖に生息している魚は全部で八種類。その中二種類以外は全て人が持ち込んだものになる。

 

 祭りの際には川の水源地である「氷笏湖」も一面氷漬けになり、その上に大小様々な氷のオブジェが運び込まれる。

 昼は太陽の光で氷笏湖のエメラルドブルーに輝き、夜は色とりどりにライトアップされて幻想的な氷の世界が演出される。


 氷上には氷笏沢市一帯に降り積もった雪を運んで、かまくらを沢山作る。

 その中には地元の料理屋や名産品を扱った土産店、あるいは遠方からも祭りに合わせた格好で、それぞれの個性を生かした出店がしのぎを削る。

 特に日本酒やワイン、クラフトビールなどの店が近年では増えているようだ。


 三日間に及ぶ氷笏川祭りは毎年多くの来場者「海外からの観光客も含まれる」が見込まれるため、名を売るチャンスとばかりに例年店の数も増加傾向にあるようだ。


 祭りで体が冷えたら氷笏川温泉で体を温めるのもこのイベントの醍醐味でもある。

 そして夜は地酒であり名酒である「氷々仙歌ひょうひょうせんか」と北の恵みである鮮魚で舌鼓みを打つのだ。


 温泉の特徴は つるつるした湯ざわりで、肌をなめらかにする成分があるとされている。

 神経痛、筋肉痛、慢性消化器病、痔疾、冷え性、慢性皮膚病などへの効能が期待できる。 飲用も可能とされている。



 源泉については諸説というか言い伝えのようなものが氷笏沢市には残っている。


 元々は大きな一つの源泉だったが、無病息災の効果があまりにありすぎて、各地から利用者が集まってしまい、温泉に入れない人が続出した。

 また効能目当てに争いや湯泥棒まで出てくる始末。


 見かねた神様が源泉を八等分に切り分けて、それらを全国各地に振り分けたとされている。

 氷笏川温泉もその一つだと記載されている文献があるのだ。


 ちなみにだが、崎邪見さきやみ温泉もその八個のうちの一つだという言い伝えもあり、成分も氷笏川温泉とほぼ同じという水質記録が出ている。

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