表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/6

1.バカが動く。

ここから、第1章です(*‘ω‘ *)










「なんだ斉藤、こんなものも分からないのか?」

「えへへー、すみませーん」

「……まったく。だったら天城、手本を見せてやれ」

「分かりました」




 俺のクラスでは、誰かが問題を間違えると天城に振られる、という流れがある。誰も彼も悪気があるわけではなく、ただ単に『彼女に任せれば大丈夫だろう』という共通認識があるのだ。事実クラスの誰も分からない問題でも、天城は簡単そうに答える。

 今までは俺も、その様子を見てただただ感心するだけだった。

 しかし、先日の一件があってからは少し違ってくる。



「んー」



 休み時間になり、俺はしばし考え込んでいた。

 それというのも天城の勉強量、というものについて。鉛筆を転がして合格したような俺とは違うだろうから、想像を絶する数をこなしているのは明らかだった。

 そのため、もしもの可能性が脳裏をよぎるのである。



「もしかして、気を抜けない原因になってないか?」――と。



 幾度となく言ってきたが、天城美鈴は甘え下手だ。

 その原因というのは一つに絞れないが、もしかしたら根を詰めすぎた勉強、というのも一因になっているかもしれない。あるいは彼女の言葉を借りれば、周囲からの期待、だろうか。


 天城なら答えられる。

 天城なら大丈夫だ。


 誰もそれを疑わない状況が、彼女を追いこんでいるのではないか。

 だとすれば、俺にできる手助けといえば……。




「よし、決めた!」




 そこまで思考してから。

 俺は短絡的に、あることを決意したのだった。




「天城に、勉強を教えてもらおう!!」――と。






 俺こと、二宮寿人――テストは、常に赤点。


 でもまぁ、なんとかなるに違いなかった。

 やると決まれば、早速動こう。




 そう思って、俺はすかさずスマホでメッセージを飛ばすのだった。




 


面白かった

続きが気になる

更新がんばれ!


もしそう思っていただけましたら、ブックマークや下記のフォームより★評価など。

創作の励みとなります。


応援よろしくお願いいたします!!

<(_ _)>

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ