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新米女帝の塔づくり!~異世界から最強侍女を喚んじゃいました~  作者: 藤原キリオ
第二十二章 女帝の塔は久しぶりに同盟戦をします!
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411:同盟戦の条文はややこしいです!



■シャルロット 17歳

■第500期 Bランク【女帝の塔】塔主



 【聖】同盟からきた塔主戦争(バトル)申請を却下。

 【節制】同盟からきた塔主戦争(バトル)申請も却下。

 そうして待ち続け、ようやくやってきたのが【空城】同盟からの塔主戦争(バトル)申請です。


 今回は私宛てに届きました。

 ラッツェリアの狙いはアデルさんのはずですけれどね。【赤の塔】に申請はしないと。

 やはり【節制】同盟が露骨すぎただけなのでしょうか。それもアズーリオさんの狙いなのかもしれませんが。


 条文の内容としてはこのような感じです。



=====


塔主戦争(バトル)形式は同盟戦(ストルグ)

 【空城】【潮風】【夢幻】【重厚】の同盟vs【女帝】【赤】【忍耐】【輝翼】【世沸者】【六花】の同盟。


・代表塔を【潮風の塔】と【女帝の塔】としての交塔戦(クロッサー)とする。

 同盟塔主は魔物を代表塔に集め、代表塔の最上階から指揮するものとする。


神賜(ギフト)の使用を禁止。

 神授宝具(アーティファクト)は装備も不可。

 神定英雄(サンクリオ)神造従魔(アニマ)は戦闘不可とする。


・魔物の総数は千体以内に抑えなければならない。


塔主戦争(バトル)参加者以外は見ることが出来ない。(神以外)


・神との立ち会いから二日後、朝二の鐘から開始とし勝敗が決するまで継続する。


=====



 ポイントは代表塔を【潮風の塔】にしてきたことと、何と言っても神賜(ギフト)の禁止でしょう。

 代表塔のほうはBランク同士にしたほうが釣り合いは取れていると見られるので、神様も承認しやすいというのが理由だと思います。


 ……いえ、思っていたのですが、フゥさん曰くそうではないようでして。



『どうも限定スキルが狙いらしいのう。もちろんBランクで合わせるというのも理由の一つにはあるじゃろうが』


「【潮風】のノイアさんが持っている限定スキルが強力ってことですか?」


『強力かどうかは分からんが、【空城の塔】で戦うとなった時にノイアの限定スキルは使えない。しかし【潮風の塔】で戦う分にはマキシアの限定スキルも使えると、そういった事情らしい』



 なるほど。つまりノイアさんの限定スキルは『自塔限定』なのですね。

 階層やエリアに作用するもの……やはりバフかデバフでしょうか。



『ちなみにその限定スキルの情報はありますの?』


『名前だけじゃな。<風波の潮目>というらしいがそれだけでは判断できん』



 向こうの同盟会議の中で「【潮風の塔】で戦うならば<風波の潮目>が使える」というようなことを言っていたらしいです。

 塔主戦争(バトル)に勝つためにその限定スキルが必要だと思っているということは、やはり強力なものなのではないでしょうか。それこそ戦況を覆すほどの効果があるのかもしれません。



『ちなみにマキシアの限定スキルも二つある』


『おお! 丸裸やんけ! いつもに増して情報が集まっとるな』


『マキシアが同盟内で全ての情報を共有しておるからのう。おかげで【夢幻】にも【重厚】にも作戦の詳細が伝わっておるな』


『同盟の代表としてはご立派ですけれど、こちらの諜報を考えていないというのは減点ですわね。まぁわたくしたちも他人の事は言えませんけれど』



 マキシアさんはラッツェリア公国の伯爵様です。

 そして同盟のノイアさん、ゼメットさんは平民であると。

 悪い貴族でしたらろくに説明せずに手足のように使いそうなものですが、どうやらマキシアさんは良い貴族だったようです。

 ノイアさんやゼメットさん、新人のラグアンさんにもちゃんと説明し同盟として協力体制を布いている。


 なんとなく私たちと重なるところがあって申し訳なくなる気持ちもありますが、そんな事を考えること自体が間違いなのですよね。私たちは塔主であり、これは塔主戦争(バトル)なのですから。



『一つは<空城の計>というものらしいが、これは″部屋を使う″というくらいしか分かっておらん。ただ【潮風の塔】でも使えるらしい』


『階層とかエリアとかじゃなくて″部屋″なんか……。どの程度の広さを″部屋″と呼ぶかにもよるで』


『へ、下手したら階層全体を″部屋″と見立てることも出来そうですよね……』


『おそらくそれはない。【潮風の塔】に部屋を創るとかボス部屋を使うとか言っておったからのう』


『では、とにかく部屋に入ったら注意しろということですか』



 広さが限定された隔離空間ということですかね。そこに作用する限定スキル……これもやっぱりバフかデバフが思いつきます。

 ノイアさんの<風波の潮目>とマキシアさんの<空城の計>を併用、とかもあるのでしょうか。

 そうなると【魔術師の塔】の時のように一気にピンチになりかねないですね。



『もう一つは<空虚なる城>というらしいが諜報型じゃな。これでわしらの塔の構成を調べておったようじゃ』


『塔構成のみですの? 戦力などは知られていないと』


『わしは【隠者】のメイズワイズが持っていたようなものだと思っておる。塔構成は詳しく分かるが不備があるというか、それしか分からんというか、そんな感じじゃないかのう』



 メイズワイズさんの限定スキルは『敵塔の陰影を画面上に再現する』というものですよね。

 それによって塔構成や魔物配置なども把握できた。

 しかし暗い場所や木々の密集した場所では陰影が濃くなって、全てを把握することは出来ないと。


 マキシアさんの<空虚なる城>も同じようなものらしいです。

 塔構成についてはバレていると思っておいたほうがいいでしょう。

 魔物戦力はどれほど知られているのですかね……全く知られていないと思うのも危険ですが。



『ちょっと待って下さい。塔構成を把握した上で【女帝の塔】を選んだのですか? 主目的はアデル様の討伐でしょうし攻略するにも【赤の塔】のほうが……いえ、【赤の塔】が攻略しやすいというわけではないのですが』


『大丈夫ですわよ、仰りたいことは分かります。大軍での攻略に向いているのは屋外階層の多いわたくしの塔ですものね。確かに不可解ですわ』



 私の塔はほとんど屋内階層で、狭かったり部屋に区切りが細かかったりと大部隊での攻略には不向きです。わざとそうして創っているのですが。


 一方、アデルさんの塔は屋内階層での<赤き雨の地>を防衛策の主軸に置いているため、広々とした階層が多い。

 最上階までの直線距離で考えても【赤の塔】のほうが短いですし、塔構成だけで選ぶのであれば【赤の塔】のほうが攻略しやすいとなります。


 ……まさか<赤き雨の地>がバレているのですかね。

 と思ったのですが、どうやらそうでもないようです。



『そこはこちらに有利と思わせる為の策だったようじゃのう。譲歩したと見せるための一手じゃな』


『なるほど、代表塔を【潮風】にしたのも同じですか。【女帝】対【潮風】と見ればこちらが断然有利に見えますものね』


『でも実際は【女帝の塔】の塔構成も分かっているし、【潮風の塔】のほうが都合が良いと。まぁ騙しつつ妥協点を探るっちゅう感じか』



 何か私には難しい話になってきました。

 ここら辺はアデルさんとフゥさんとドロシーさんにお任せします。



『代表塔は譲歩して下さいましたのに神賜(ギフト)は譲歩して下さいませんのね。これは却下前提ということでよろしいですの?』


『通れば御の字じゃろうが、通らなくても代表塔のほうから目を背けさせることは出来る、そういう目論見じゃな。まぁ残念ながら背けてはおらぬが』


『さ、さすがにこれは通せませんよね……エメリーさんとジータさんとゼンガーさんが使えないとか……』


『ええ、戦力が大幅に下がってしまいます。問答無用で却下でしょう』



 シルビアさんも珍しく強気ですね。

 でもさすがにこれは向こうも断られる前提だと思います。

 神賜(ギフト)禁止はダメでも【潮風の塔】さえ使えればいい。ということはつまり……。



『わたくしは限定スキル禁止を盛り込んでくれるならば神賜(ギフト)禁止を受け入れてもいいと思いますわ』


『アデル様!? 本気ですか!?』



 そうなりますよね。向こうはそれだけ限定スキルを重視しているということです。

 ならばそれを潰すことを第一に考えるべきでしょう。

 ただそれでエメリーさんが使えなくなるというのは……ちょっと嫌ですけど。



神賜(ギフト)禁止で困るのはエメリーさんが使えないという一点に絞って良いでしょう。ゼンガーさんには申し訳ないですが』


『ほっほっほ、どうぞお気になさらず』


『おい主よ、俺が戦えねえってのは嫌だぞ』


『黙らっしゃい、ジータのご機嫌取りなんて二の次ですわよ。とにかくこちらにとっての痛手はエメリーさんの単体戦闘力だけと考えます』



 エメリーさんお一人でSランク固有魔物数体分はあるでしょうからね。それを失うのは痛すぎます。

 何より魔剣が使えないというのが大きい。

 エメリーさんが魔剣を持って突っ込むだけで敵部隊は壊滅できますし、それが出来ないとなると集団戦のぶつかり合いになります。

 それで勝ててもこちらの被害は大きくなりますし、攻略速度も変わってくるでしょう。



『魔剣はどうしようもないですが魔竜剣を借用することは出来ますし、部隊指揮についてもエメリーさんが眷属伝達や画面を通して指示できます』


『出来るのですか? 神賜(ギフト)禁止に抵触するのでは』


『直接戦闘に参加しなければいいでしょう。なんでしたら神様との合議の際にそこを明確化すればいいわけですし、それに渋るようなら神賜(ギフト)禁止自体を却下すればいいだけです』


『はぁ……なるほど』



 【空城】同盟が神賜(ギフト)禁止を出してきたのは神定英雄(サンクリオ)の戦闘力を恐れてのことだと。

 武器や指揮能力については分かっていないと、そういうことですね。


 まぁそれこそ諜報型限定スキルで覗き見や盗み聞きされたとしても判断できない部分でしょう。

 【空城】同盟は「【女帝】のメイドがとにかく強い」というくらいしか情報を持っていないはずです。



『わたくしは神定英雄(サンクリオ)を抜いた戦力でも【空城】同盟と十分に戦えると踏んでいますが、皆様はいかがですの?』


『ウチは何とも言えん。フゥとシャルちゃんに任すわ』


『う~~~む、アデルの言うことも分かるんじゃが、問題は攻撃力ではなく戦う際の被害の大きさなんじゃよな。エメリーがおれば消耗も被害もぐんと下がるしのう』


『そこはヨグ=ソトース(ヨギィ)氷獣ファーブニル(ペロ)に任せようと思いますわ』


『『ええっ!?』』



 なんか怪しい話になってきましたね……まさか本当に神賜(ギフト)禁止を受け入れるつもりですか?

 相手のほうが焦って譲歩してくれる状況なのですからこちらが突っぱねても問題ないと思うのですが……。


 単純に「神賜(ギフト)禁止は嫌だ」「代わりに限定スキル禁止を盛り込んでくれ」じゃダメですかね?

 私としてはそれが一番ありがたいのですが……。




次話で決定稿です。


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― 新着の感想 ―
[気になる点] ペロにヨギィが乗るのかな?スライムなら体の固定は問題ないし酔うこともないだろうし 攻撃側の遊撃でしょうか どうなるのか楽しみ 攻撃側の総指揮はエメリーさんがいないならハルフゥでしょうか…
[一言] 相手が絶対にってくらい赤を潰したがってるんだから主人公側が譲歩する必要ってあるの?しなくても申請は続くだろうに。
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