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新米女帝の塔づくり!~異世界から最強侍女を喚んじゃいました~  作者: 藤原キリオ
第十章 女帝の塔の日常は何かと忙しい!
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185:二塔の結果と今後の展望についてです!



■アデル・ロージット 18歳

■第500期 Cランク【赤の塔】塔主



 日を分けて行われた二つの塔主戦争(バトル)

 【春風の塔】対【泥沼の塔】、【六花の塔】対【死滅の塔】は共に完勝しました。

 最初から結果は分かっていましたから特に驚くようなことはありません。



 一応振り返りますと、まず【泥沼の塔】は【春風の塔】がまた遅攻すると思っていたようですわね。【煙水の塔】との一戦を再現すると。

 最初から攻撃を控え、ひたすら長期戦に備えるような守備型の布陣だったようです。


 しかし【春風の塔】はAランクのアイアタルと眷属の風精霊(シルフ)による突貫作戦を決行しました。


 地図もフッツィルさんがお渡ししていたようで、それを頼りに最短経路を進むと。

 【泥沼】のどんな魔物もアイアタルを防げず、結局は鐘一つ分(約三時間)も掛からないで終了。

 Aランクの魔物による圧倒的な蹂躙劇だったようです。



 アイアタルに関してですが、見た目は肌が黒紫色のサキュバスクイーンといった感じなのですが、性格はパトラさんよりよほどヤンチャみたいですわね。子供っぽいというか陽気というか。


 しかしエレオノーラさんの言うことはちゃんと聞くようで一安心と。

 まぁ召喚された魔物ですから塔主に従うのが普通でしょう。

 クラウディアさんの仰る『言う事を聞かない悪魔』というものが逆に気になります。七大罪(ヴァイス)の大悪魔とかですかね。


 眷属化していない状態でも予想以上の働きではあったらしいのでフッツィルさんは将来的に眷属化も視野に入れているらしいですわ。まだ保留らしいですが。


 エレオノーラさんの眷属をフッツィルさんが決めてよいのでしょうかね……わたくしは何も言えません。



 それと【六花の塔】と【死滅の塔】の一戦ですわね。

 こちらは特筆すべきものはありません。

 フェンリル(シルバ)を大ボス部屋に待機させたまま、ジャックフロスト(ジャック)とCランク以下の魔物だけで攻略して見せました。


 相手はFランクですからね。全三階層のみ。であればCランクの魔物で十分ということですわね。フッツィルさんからの情報も合わせれば負ける道理がありません。


 これで【霧雨】同盟にフェンリルを見せずに温存した格好になります。

 シルビアさんには出来ればもう一戦頑張って頂きたいですからね。そこが出番となるでしょう。


 フッツィルさんも【春風の塔】にもう一戦戦わせるようなことを仰っていますので、申請する相手は事前に分けておいたほうがよろしいですわね。



 とは言え【霧雨】同盟の残り二塔、【偶像の塔】と【北風の塔】がはたして塔主戦争(バトル)を受けるものかと。


 今回の塔主戦争(バトル)で、【春風の塔】にAランクのアイアタルがいることもバレましたし、【六花の塔】にもAランクのフェンリルがいると知っているはずです。

 それを知って次もまた受けてくれるものかと、少々疑問が残りますわね。



『【春風】の申請は受けると思うがのう。エルフを狙うならばその機会を逃すわけないじゃろうし』


『両方にAランクの魔物がいるって分かったら【六花】より【春風】を選ぶやろなあ』


『に、二塔とも【春風】にぶつけたいんじゃないですかね』


『負けると分かってて受けますかね。ザリィドさんだって【偶像】【北風】の戦力は把握しているでしょうし』



 普通でしたら【春風】が申請しようが【六花】が申請しようが却下ですわよね。

 しかしザリィドはどうしてもエルフを捕まえたい。エルフの塔を潰してエルフの里の場所を聞き出したい。

 だから受けるとすれば【春風】だろうと。わたくしもそう思います。


 シルビアさんにとっては残念ですが、まぁ連戦できればラッキーと言っておきましたからね。別のどこかの塔でも狙って頂きましょう。



 問題は最後に残るであろう【霧雨の塔】ですわね。

 これはさすがに【春風の塔】では無理ですし、【紺碧の塔】や【聖樹の塔】でもおそらく厳しい。

 ファムで情報を探れませんからね。そうなると同じBランクの【聖樹の塔】でも負けかねません。


 確実を期すならば【緑の塔】ですが……ザリィドは【聖樹】【紺碧】【春風】に塔主戦争(バトル)申請をしたことがあっても【緑の塔】に申請したことはないらしいのです。


 つまりザリィド自身が【緑の塔】には勝てないと白状しているようなもの。

 これで勝負を受けるのかと言われると首を傾げます。



 そう話したら、フッツィルさんがこんなことを言うのです。



『クラウディアの申請が受理されなかった場合、わしがエルフであるとバラすというのも手かと思っておる』


『はあ!? そんなんアカンやろ。バラした上で受理されんかったら情報が広まるかもしれんで!?』


『ザ、ザリィドさんって闇組織と繋がってるって言ってましたもんね……そこに伝わったらバベリオ中に……』



 フッツィルさんの仰る策はわたくしも考えましたが、あまりにリスクが高い。

 確かにここにもう一人エルフがいると知れば――実際にはハイエルフですが――ザリィドが狙いをつけてもおかしくはありません。

 しかもCランクに上がりたての【輝翼の塔】ですから、少なくとも【聖樹の塔】よりは下と見られるでしょう。



『仮に受理されてもフゥさん、お一人で【霧雨】と戦うつもりですか? それはさすがに危険すぎるのでは』


「わたくしも反対ですわね。ご自身を囮にするのは必勝の策があって初めて成り立つものです。未確定の戦力を相手にやることではありませんわよ」


『分かった分かった。わしとて死ぬつもりはない。ただ気を引く為にどうかと提案しただけじゃ』



 まぁバラすお覚悟があるというのは分かりましたわ。

 そしてある程度はバレても仕方がないとお思いなのでしょう。

 わたくしたちがファムで探っているように、どこに誰の目耳があるか分かりませんものね。

 すでに誰かがフッツィルさんの正体を知っていてもおかしくはないのです。


 とは言えそれはギリギリまで伏せるべき情報でしょう。

 【魔術師】同盟と【霧雨】の一番欲しい情報でもあるのですから、そうやすやすと渡すわけにはいきません。

 切り札はいざという時に使いませんと。



『となれば【霧雨】はやはりクラウディアに頑張ってもらうしかないかのう』


『フゥが戦うよりも勝算があるのは間違いないやろ。申請を受けるかは微妙やけど』


『み、【緑の塔】以外のエルフが【霧雨】の申請を却下し続ければ、いつかは【緑の塔】の申請を受けるんじゃないですかね……』


『時間が掛かりそうですね、それは』


「ええ、その前にザリィドの目的がそもそも消えかねないですわよ」



 ザリィドの目的が貴族派に取り入るというものであれば、近い将来、達成不可能なものとなるでしょう。

 すでにお爺様たちの手で調査が進んでおりますので、ゼノーティア公が闇奴隷のエルフを軟禁している、もしくは闇奴隷を買ったという証拠が上がれば即座に国王陛下が動くはずです。

 陛下からすれば大事(おおごと)にはしたくないでしょうが、さすがに擁護もできないでしょう。それだけの事件になるはずです。


 そしてそのメルセドウの動きはバベルにも伝わる。

 【魔術師】同盟が一番取り乱すでしょうが【霧雨】のザリィドも他人事では済みません。

 目的が消えたから、さあ次の目的を探そうとはいかないでしょう。少なくとも慌てるはずです。


 そこへ我々から塔主戦争(バトル)申請があれば、「王国派のアデルのせいで」と恨み節で受理するのではないでしょうか。それとなく煽るようなお手紙を同封してもいいかもしれませんわね。


 最低でも【魔術師】ダウンノーク伯は確実に釣れます。

 そこと交塔戦(クロッサー)をする気はありませんが、同盟戦(ストルグ)ならば勝負になるだろうと踏んでいます。


 【魔術師の塔】と【青の塔】の情報がないのが不安要素なのですが、それを言ってしまうと今後どことも塔主戦争(バトル)をすることなどできません。


 シャルロットさんは独自にレイチェル様にご相談などをしているようですし、わたくしも市井の情報を可能な限り集めております。

 そうやって情報を集めて戦うしかありません。



 そしてやはり問題として残るのが【霧雨】だと。

 一塔相手では同盟戦(ストルグ)もできませんし、交塔戦(クロッサー)を仕掛けようにもわたくしの【赤の塔】では不足に感じます。情けない話ですが。


 可能性があるのは【女帝の塔】……というかエメリーさんに頑張って頂くという手ですが……【霧雨】を嘗めるわけにはいきませんからね。難しいところです。


 やはり【緑の塔】に頑張って頂くというのが一番いいですね。それもメルセドウの動きより先に。

 ザリィドにとってエルフの価値があるうちに仕掛けないと意味がないですから。



 そんな話を進めていた矢先、どこかの画面から「ピロン」と通知の音が鳴りました。



『ん? どこや、ノノアちゃんか?』


『は、はい、すみません、ちょっと今…………えっ』



 ノノアさんの表情が驚愕のまま固まっています。何か厄介事でも舞い込んだのでしょうか。



『え、えっと、あの…………【浄炎の塔】から塔主戦争(バトル)申請が来ました……』


「『『『はあ?』』』」




意外な角度からの強襲。


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