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傲慢

作者: 朝焼 悠

中途半端でどっち付かず

いつまでも交われず

孤独の中にいる

他人とはどこか違う自分

そこに特別を感じて 酔っているだけ


そう見られても仕方無いのかもしれない

近頃の自分を鑑みれば

強くは否定できない気にもなってしまうし


ずっと独りだった

何をしても交じれなくて

はみ出してから ずっと

今だって そう

友人と呼べる間柄の人物は

誰一人としていない


なんて こう言い切ってしまう事こそが

僕自身から人を拒絶している証拠なんだって

気付いても


凄く恐いんだ

抜け出せなくて

あの日の事

今でもまだ夢に見て

夜中に飛び起きたりしています


長い 長い時間をかけて

それでも振り切れない自分の弱さを戒めるべきか

受けた傷の痛みが

未だに癒えないと嘆いても許されるのか

もう分からなくなって


一体僕は どうしてここに立っているだっけ?


誰とも違う 特別な人間になって

あの日のあいつ等を

僕を指差して笑ってきた人たちを

見返して ふんぞり返りたかったんだっけ?


だから今も

こんな自己陶酔に浸って

夢を捨てきれないでいるんだっけ?


なんだろう

靄がかかっているみたいだ

もう分からないな

もう分からないや


でも もし 今

僕の目の前に

嬲られて負った傷を

自分の弱さの所為と

嘆く人がいたなら


僕は全力でそれを否定する

傷付けられたあなたが

それ以上 自らを傷付け 苦しめる事を

僕は否定する

例えそれが精神の安定を保つ為でも


そうだ 僕はその自傷行為の代替えになりたかったんだ

一時凌ぎでも 消耗品でもいいから

なんて傲慢なんだろう

人が見つけ出した手段を奪って

自分が支えになろうなんて


だけどこの想いだけは消えなかった

傷付けられた側の人が

立てなくなった人が

なおも自らを傷付け続けるなんて

そんな悲しい事

僕は認めたくなかったから

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