それぞれの想い
少しして落ち着いてきた。
レクスは私のそばで、慰めるように話をしてくれていた。
ディルクを呼びに行った時のこと。
オルグの家の方に行ったら、丁度ディルクが家から出てきた所だった。
私が男に襲われていると言ったら、物凄い早さで走り出したそうだ。
レクスが場所を案内して、私のいる所までやって来た時に、セルジが私を抱き締めて、顔を近付けていってる所だった。
その時のディルクは、凄く怒った顔をしていて、レクスが見ても怖かったらしい。
そんな話を聞いて、嬉しいやら、申し訳ないやら、そんな複雑な気持ちが胸を埋め尽くす。
ディルクには助けて貰ってばかりだ。
情けない所を見られてばかりだ。
泣いている所を見られてばかりだ。
もっとしっかりしないといけないな……
やっぱり、私が女であることを知らせてはいけなかったんだな……
「アッシュ、守ってあげられなくてごめんな?俺、アッシュに何もしてあげられないよ…」
「レクス、それは違う!レクスがいてくれたから、私はセルジに何もされなかったんだ。」
「でも、ギュッてされてたぞ!」
「それは……」
「チュ、チュウもされそうだったぞ!」
「されてない!…多分……」
「多分ってなんだ?!」
「いや、大丈夫だ!問題ない!」
「問題あるぞ!」
「レクス!」
「ごめん……嫌な思いしたの、アッシュなのにな…」
「レクス、大丈夫だから。ありがとう。レクスがいてくれて良かった。」
「アッシュ…」
「あ、オルグの家に行こうとしてたんだった!行こう?レクス。」
「…うん……」
それから2人でオルグの家に向かう。
向かっている道中でディルクに会った。
「アシュレイ、落ち着いたか?」
「あぁ、ありがとう。ディルク。貴方にはいつも助けて貰ってばかりいる。」
「男が女を助けるのは当然だ。なっ?レクス。」
「そうだぞ!前も言ったけど、アッシュはもっと甘えたり、頼ったりして良いんだからな!」
「2人共、ありがとう…」
微笑んで答える。
「うん、やっぱりアシュレイは笑ってる方がいいな。」
「俺もそう思うぞ!」
「わ、私もそう思う!」
3人で顔を見合わせて、それから笑い合った。
この感じが好きだ。
これからも3人でいれたら良いのに……
ずっとこうやっていられたら良いのに……




