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慟哭の時  作者: レクフル
第3章

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迷いの森



東へ進む。


魔物に出くわすと私が倒し、それからマリーに魔法の練習をさせる。


彼女はとてもセンスがよく、魔力制御もすぐに出来るようになっていった。


盗賊や山賊の類いも、私が殺さないように倒していくが、この、殺さないと言うのが大変で、それはまだマリーには無理そうだった。


でも、そのうち出来るようになっていくだろう。




一日歩いて、夜になったので野宿をする。


その日も同じ様に3人で食事をとる。


マリーは私と2人だと思っているので、時折私がレクスと話しているのを独り言を言っていると思っている様で、不思議そうな顔をして見ていた。


今日も寝る場所でマリーが私に気を使って、一緒に寝てはどうかと提案してきたが、私が大丈夫だから安心して眠るように促すと、少し寂しそうにテントへ入っていった。


年齢を聞くと16歳だそうだが、初めて村から出て一人になったから、寂しくなってきたんだろう。


今日も夜はレクスと2人で小声で話をして、それから木に寄りかかり眠る。


レクスが火の番をしててくれている。


レクスがいると、何だか安心する。


朝がきて、朝食をとり、用意をすませて出発する。




東へ歩いていく。


もうすぐ日が落ちそうな時間だ。


森が深くなってきた。


これは案内がないと迷うな。


そう思いながら進んでいると


「ここは『迷いの森』と呼ばれているんです。何度も同じ場所に戻ったり、全然違う場所に行ったりする様になっています。これは、私達の村を守るために、村にいる幻術使いがそうしています。」


「そうなんだな。それを私に教えても大丈夫なのか?」


「アシュレイ様は特別です!」


「問題なければ良いのだが……」


「大丈夫ですよ!」


マリーは笑いながら言うが、これだけ警戒しているんだ。

余所者が現れたらどうなることやらだ。


マリーが迷わずに進んでいくと、木の上の方から気配がした。


気づいてそちらに目をやると、木の枝に銀髪の男が弓を構えて私を狙っていた。

男は様子を見ているようだ。


マリーはその事に気づかずに、村へと進んでいく。


警戒しつつも手を出す訳にもいかず、そのまま進む。


少しして、マリーが周りを囲まれている事に気づいた。




「え?!何?」


「動くな!」


「セルジ!何、どうしたの?!なんで?!」


「マリー、大丈夫か!」


「大丈夫よ!とにかく皆落ち着いてよ!」


「余所者がここまで来たんだ。警戒するのが普通だろ。」


「この人は私を助けてくれた人なのよ!その人に矢を向けるなんて失礼よ!」


「それでも、すぐに警戒を解くわけにはいかない。悪いが、拘束させてもらうぞ。」


言われて私は抵抗せずに、彼らにされるがままになった。


縄で後ろ手に手首を縛られた。


その時に私の手に彼の手が触れるが、彼の過去も何も見えなかった。


やはり、私と少しでも血が繋がっているのか。



ナディアの部族で間違いなさそうだ。








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