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慟哭の時  作者: レクフル
第2章

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レクスの過去



レクスの事をトネリコの木に託したのは……




右手でトネリコの木と対話を試みたのだが、結局対話はできなかった。


しかし、私の気持ちが伝わったようだ。


レクスが光と共にいなくなったのが、恐らくその証拠だと思う。


私は、レクスをトネリコの木の精霊に託したのだ。


実はレクスは赤ちゃんの頃、このトネリコの木の元で発見されたのだ。


両親と馬車で移動中盗賊に襲われて、レクスを抱えた母親は命からがら逃げ出し、この場所までたどり着いた。

しかし盗賊に斬られた傷が致命傷となり、その場で息絶えたのだ。

見つけ出される迄の間、恐らく精霊の加護があったのだろう。

精霊達が優しく語りかけている姿が、初めて会った時、右手でレクスを抱き起こした時に見えた。


この事はレクス自身は忘れている事だったが、見たものが私には見えるので、レクスが忘れた事実も分かったのだ。


そう言うこともあって、あの場所にレクスを連れて行った。


せめて、最後は優しくレクスを送ってあげたかった。


死者をキチンと弔わないと、不死者となる場合がある。

ダンジョンにいる不死者達は、ダンジョンで亡くなった人達だ。

未練があったりする場合、不死者になりやすい。


そうならない様に、光で浄化し、精霊達にお願いしたのだ。




思い出すと、また涙が出そうになる。


私を庇ったレクス。


私が関わらなければ、起きなかった事。


私が人と深く関わったから……





ふいに優しく風が吹いた。




まるで、私を慰めるように……




溢れ出しそうな涙を手で覆い、暫くはその風に身を任せたのだった……










いつもお読み下さってありがとうございます!


ご意見、ご感想、誤字、脱字等ありましたら、受け付けておりますので、お願い致します(*^_^*)


一章とかの区切りをつけてなかったのですが、つけるとするなら『何事もなく』で一章完結と言うことになります。


ブックマークをつけて頂けると嬉しいです!

これからも頑張って書いていきますので、よろしくお願い致します!



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