淡く緑に光る街
淡く緑の暖かい光が、街全体を包み込む。
それに触れた者は、1人、2人と意識を失うようにゆっくりと倒れこむ。
まるで、暖かく柔らかな木漏れ日に抱かれるような、そんな感覚に陥るように。
幸せそうな顔をしながら 眠るように。
街にいる人達が、ゆっくりと意識を失ってゆく。
「レクス……」
溢れ出す涙を止める事もできず、ただレクスを抱き締める。
私が
私がこの街に来たから
こんなに人と関わったから
だからレクスが……
そう思っても、レクスは目を覚まさない
レクスを抱き上げ、歩き出す。
そのまま街の外に出る。
ダンジョンからの帰りか、冒険者達が通りすぎ、レクスと私を見て驚く。
声をかけられても、見向きもせずに進んでゆく。
冒険者達は驚きながら、一旦街へ帰ろうと門をくぐると、光に包まれ皆倒れこんだ。
暫く歩き、森にある一番大きくて長寿の樹木の元にやって来た。
そこにレクスを横たわらせる。
その時、
「アッシュ?!どうしたんだ?」
クオーツが私を見つけて、それからレクスを見て驚く。
「何があった?!アッシュ!」
そう言って私の肩を掴む。
クオーツの頬に、そっと左手を置く。
クオーツが目眩をおこし、よろめく。
少しして頭を振って、意識がはっきりしだしたクオーツは、私を無視して何事も無かったかの様に街へ戻っていった。
私の事は忘れた方が良い。
優しい人達が
もうこれ以上 苦しまないように……




