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慟哭の時  作者: レクフル
第1章

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触れることの弊害


「しかし、まだ右はマシな方か……」




そう呟いた後、そう言えば店に来たのに、何の注文もしていないことに気づく。


軽く手を上げ、アイリーンを呼ぶ。


「さっきはすまなかったね。軽く食べれる物とハーブティーを頼むよ。」


「あ、いえ、私こそ、何だかすみませんでした。注文、かしこまりました!」


そう言って、アイリーンは厨房へ向かった。




この異能の力をコントロールは出来るのか?




しかし、その為の練習の段階で脳に過大な負荷ががかかってしまうだろう。正常でいられる自信がない。


他の生物でも、右手で読み取る事はできる。

しかし、動物の脳は人間に比べると単純で、そんなに多くの情報はないのだ。


魔物でもそうだ。


兎に角、生きていくために獲物を狩る。

これが一番で、集団で生きる魔物や動物は、縄張りやボス争い等はあるが、人間と比べるとその情報量は可愛いもんだ。


木でも触ると感じる。


特に永年生きている樹木は、ゆったりと語りかけるように過去を見せてくる。

その記憶は、小さな動物の遊ぶ姿や、草花の成長を楽しみにしていると言うもので、心が穏やかになる映像が頭に流れてくるのだ。


心が疲れた時なんかは、よく木を触りに行ったものだ。




そんな事を思い出していると、アイリーンがハーブティーと、パンに玉子とハムを挟んだ物を持ってきた。


「お待たせしました。」


目が合うと、彼女はニッコリ微笑む。


私も同じ様に返すが、彼女の知られたくないであろう過去を知ってしまった私としては、何だか申し訳ない気持ちでいっぱいになる。


心の中で、何度も「ごめんなさい!」と謝っておくことにする。


人との距離感が分かってきたつもりだったが、この街に来てレクス達と関わることで、つい私の心に隙が出来てしまったんだな。


他人のプライベートに土足で、しかも本人の知らないところでズカズカと入り込んでいくこの能力は、誰の為にもならないのだ。


なるべく使わない様にしなければならない。


だから、触れることを求めてはいけないのだ。




食事が終わり店を出て、まずは宿を決める事にする。

遅い時間になると、空いてない場合もあるので、宿は早めに探しておくのに限るのだ。


アイリーンにお勧めの宿を聞いたところ、西の方にある『クラウンヒル』と言う宿を紹介された。


早速教えて貰った宿に向かった。


西の方にはダンジョンもあるし、場所的には悪くないな。

孤児院からは離れるが……


しばらく歩くと、宿についた。


少し小高い丘に建つ、この街の中では一番高級そうな感じを漂わせている建物がそれだった。




アイリーンは私の事を何だと思っているんだ……




まぁ、今は懐が暖かいので、空いていればここに決めようか。


逆に値段が安い宿だと、他の冒険者と相部屋だったり、雑魚寝程度の施設だったと言うこともあるし、宿屋の主人が入浴を覗きに来たりする場合もあるので、今回はちゃんとした所に泊まった方が良いだろう。


部屋は空いていたので、今日はここに泊まることに決めた。





宿も決まったので、これからダンジョンでしっかり宿代を稼ぐことにしよう。








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