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 二人は人気のない廊下を無言で歩き一つの部屋に入室していく。


 そこもまた白い世界。


 しかしそこにはベッドも妙な機械もなく、ただ扉があるのみ。


 二人は今入ってきた扉の真正面に位置する扉を開き部屋を出る。部屋の外は白一色の世界とは打って変わり黒い雲に覆われた外の世界だった。


「今日は何発くると思う?」

「数えることすら飽きてる」

「そうか」


 白い部屋から解放された二人は初めて会話を交わしながらゴロゴロと音を轟かせる黒い雷雲の下を面倒そうに歩いて行く。


「雲の色的に今は夜かな」

「なんで分かるんだよ。いっつもおんなじ色だろ」

「なんとなく」


 話しているとピカッと空から光が放たれ二人のすぐ後ろに雷が落ちる。


 しかし二人は驚いたり、怖がったりと反応することなく歩いていく。


 落雷なんて日常茶飯事だというように当たり前に歩く二人の横や後ろに雷は落ちるが、自然発生する雷が二人の前に落ちることはなかった。


 そのうちに二人は黒い屋根の家に帰宅する。アーベントが家の扉を開く頃には雷は止んでいた。


「なんかあったかいやつが食べたい」

「魚あるしスープにしようか」

「賛成賛成。ちょっと寝転びたいけどな」


 二人しかいないダイニングキッチンに三つの椅子が置かれているのも気にせず二人は今日の夕飯を決めていた。


 話しながらノイテは左方にある扉を開き寝室に入ろうとした。



 が、固まって動かなくなった。



「ぐすっ、ひっく、ふえ……」


 ノイテは扉を閉めたくなったがあまりのことに体が動かない。


 アーベントに確認をとりたいが口も開かない。


「何してるの?」


 そのうちにアーベントもノイテの側に来て部屋を覗き込み、目を見開いた。


「っう、ぐず、うええ……」


 驚愕の出来事。

 それは二人しかいないはずのそこに見たことのない少女がいて、更に泣いていたこと。


「この子が……」

「なんかアイツらが言ってた家族かなんか……か?」


 涙を流す少女に声をかけることもできず扉を開いたまま確認をとりあう二人。


「……あ? ……うわーん!」


 すると少女が二人を見つけベッドから走ってそのままの勢いで二人に抱きついてきた。


「なっ!?」

「わっ!?」


 自分達より幼い少女だが走って来られては受け止めることもできずノイテとアーベントは少女と共に床に倒れた。


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